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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

日本、世界競争力30位で“タイ以下”に…日本のモノづくり力を疑うべき

文=大﨑孝徳/デ・ラ・サール大学Professorial lecturer
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 ASEAN(東南アジア諸国連合)の他国の状況として、マレーシア(22位)、タイ(25位)、インドネシア(32位)といった国々の結果も報告された。とりわけ、インドネシアに関して、17年には共に40位程度であったものの、その差が大きく開いていることには危機感のようなものが流れた。

 カンファレンスには実業界、さらには政府関係者も出席しており、こうしたデータを真摯に捉え、今後の方策について活発な議論が繰り広げられた。

日本の競争力は?

 それでは、日本の世界競争力は何位なのだろうか。結果は30位となっている。こうした数字に、恐らく多くの日本人は嫌悪感や不信感のようなものを抱くことだろう。「馬鹿にするな」と怒る人もいるかもしれない。確かに、世の中には多くのデータが散乱しており、日本が上位にきているデータもある。また、IMDのデータはすでに述べたとおり、統計データだけではなく、経営陣への意識調査といった主観的なものも含まれており、経営陣一人ひとりがどれほど国際情勢などを正しく理解しているのかについては議論の余地もあるだろう。

 しかしながら、こうした耳の痛いデータに対して真摯に向き合うことも大事なのではないだろうか。たとえば、多くの日本人が信じている“日本のモノづくり力”についても、疑う必要があるかもしれない。そもそも“モノづくり力”とは何なのか。日本では一般に“低コストで高品質のモノをつくる力”を意味している。一方で、グローバル化する高競争時代の現代の市場環境においては、“超低コストながら中品質のモノをつくる力”もしくは“高コストではあるが、超高品質のモノをつくる力”などが競争優位性のある“モノづくり力”になるのかもしれない。こういう視点でとらえると、日本のモノづくり力はどのように評価されるのだろうか。

 ちなみに、世界トップテンは以下の通りである。1位・シンガポール、2位・香港、3位・アメリカ、4位・スイス、5位・アラブ首長国連邦、6位・オランダ、7位・アイルランド、8位・デンマーク、9位・スウェーデン、10位・カタール。
(文=大﨑孝徳/デ・ラ・サール大学Professorial lecturer)

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