ジャニー社長の重病、嵐の「宣伝」利用に批判殺到…「なぜ松本潤がジャニーズの代表者扱い」

死亡説流したメディアに厳しい糾弾の声

 

 一方、ジャニー氏について“死去”と報じたウェブメディア「Buzz Plus News(バズプラスニュース)」への批判も多い。同サイトは6月22日にジャニー氏死去の誤報を掲載。また掲示板サイト「ガールズちゃんねる」にも、バズプラスニュースの報道をソースとしたとみられるトピックが複数立てられた。

 

 1日の発表を受けてガールズちゃんねるは、該当のトピックを削除。また「誤報のお詫び」と題した文面で、「訃報などの人の生死に関わるトピックには極めて慎重になるべきところ、本件に関して多数のトピック申請があったことから、情報元が信頼できるかどうかを十分検証しないまま承認してしまい、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪に至っている。

 

 このバズプラスニュースの誤報について、「Yahoo!ニュース」のオーサーコメントで元特捜部主任検事の前田恒彦氏は、「これは不謹慎とかネット情報だからとか事務所の公式発表がなかったからといったレベルの話ではなく、明らかに重大な犯罪です」と厳しく糾弾している。

 

「すなわち、『Buzz Plus News』が『亡くなったことがわかった』と断定して配信した6月22日の段階では死去していなかったわけですし、十分な資料や根拠に基づく情報でもありませんでした。ジャニー喜多川氏やジャニーズ事務所に対する関係で、名誉毀損罪や偽計業務妨害罪が成立します」

 

 このように述べ、「厳罰を科す必要」があると憤慨している。

 

 だが、実際に、著名人について「亡くなった」との誤報を出すことは、名誉毀損罪や偽計業務妨害罪が成立する可能性はあるのだろうか。弁護士法人ALG&Associates執行役員の山岸純弁護士は、次のような見解を示す。

 

名誉毀損は成立しないが偽計業務妨害罪は成立する可能性

 

 名誉を毀損するということは、「ある事実を適示して、その人の社会的評価を下げる表現をすること」を意味します。その際、「ウソの評価」、たとえば、かつて「ショーンマクアードル川上」を詐称していた方に対して国民が抱いていた評価、すなわち「経歴が立派で、コンサル会社をたくさん経営している博識の方」という社会的評価を下げる表現をしても、名誉毀損は成立する場合があります。

 

 さて、今回の「ジャニーさんが死んだ」という表現ですが、仮に国民がジャニー喜多川氏に対して「不老不死である」という社会的評価を抱いていたのであれば、「死んだ」という表現は名誉毀損となる可能性もあるでしょう。

 

 もっとも、実際にはそのような評価はありませんし、「死んだ」という表現が、ほかのジャニー喜多川氏の社会的評価を下げるものでもないので、名誉毀損は成立しないでしょう。

 

 次に偽計業務妨害の成立の可否ですが、ジャニー喜多川氏は、いまだジャニーズ事務所の重要な地位(会社としての重要職という意味ではなく)にいるでしょうから、同人の死亡のデマは、ジャニーズ事務所の円滑な運営に対する悪影響を与える危険があるものとして、偽計業務妨害罪(刑法233条、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)に問われる可能性があります。

 

 もっとも、「死亡説」が一蹴されていることもあって、実際に捜査されることはないでしょう。

(文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士

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