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平林亮子と徳光啓子の「女性公認会計士コンビが教える、今さら聞けない身近な税金の話」

仮想通貨、売る時期次第で税金に多額の差…払う税金を極力少なくする方法

文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士
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(1)と(2)の所得税率を比較すると、(1)は20%、(2)は5%です。つまり、100万円に対してかかる税金は15%(20%-5%)も異なるわけです。税額にすると約15万円の差が出ます。つまり、退職後や収入が減る時に仮想通貨を換金して所得を得れば、他に給与等の所得がある年と比較して所得税額が減るということです。いつ換金するか換金時期を考える際には、他の所得の増減も考慮するとより税金を抑えられる可能性があります。

たった1円の違いで税金がこれだけ変わる

 一定の要件を満たす場合に、雑所得が20万円以下であれば確定申告が不要とされています。一定の要件とは、年末調整をしている方で確定申告がもともと不要な場合が挙げられます。仮に医療費控除や住宅ローン控除などを適用するために確定申告をされる場合には、所得20万円以下であってもその分の所得部分もあわせて確定申告が必要となります。

 雑所得が20万円以下で確定申告が不要な場合には雑所得に対する所得税はかかりませんが、雑所得が20万1円であれば申告が必要となり、仮に所得税率が20%の方であれば雑所得に対して4万円(20万円×20%)の所得税がかかることになります。たった1円の差で、税金が4万円も変わるので、換金する際に所得20万円を超えるか超えないか微妙なラインにある場合には、20万円を超えないように換金するのもおすすめです。

 なお、20万円以下の場合、ほかに確定申告をする必要がなければ、確定申告不要ですが、これはあくまでも所得税の話。住民税については申告を免除されません。20万円以下であっても、原則的に住民税のみ各自治体への申告が必要となりますのでご留意ください。

亮子「税金のことだけを考えると、『いつ換金するか』が重要なのね」

啓子「はい。実は外貨預金についても同じことが言えます」

亮子「そういえば、FXも最初は雑所得だったのが、変わったのだよね?」

啓子「仮想通貨についても今後、変わっていく可能性があります。外貨預金やFXの税金とあわせて、次回説明しますね」

(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士)

●徳光啓子

2009年 公認会計士試験合格

2011年 明治大学商学部卒業

2011年から2016年、有限責任あずさ監査法人に勤務し、主に上場企業(製造業)を中心に監査業務に携わる。

2016年から税理士法人タックス・アイズにて企業の各種税務申告業務や会計・税務コンサルティングを行う。また、同年より茨城大学にて非常勤講師として原価計算論等の講義を行う。

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