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ライザップ赤字転落、継続企業の前提に疑義…銀行筋、新規融資を控える動きか

文=編集部

 ジャスダック市場に上場しているワンダーコーポレーションは、ゲームや音楽ソフトの小売店「Wander GOO」「新星堂」などを展開している。18年3月にRIZAPグループ入りした。

 ワンダーコーポレーションの19年3月期(13カ月の変則決算、日本会計基準)の売上高は721億円、最終損益は51億円の赤字。RIZAPグループの19年3月期の売上高にあたる売上収益が18年同期比82%増の2225億円と過去最高を記録したのは、ワンダーコーポレーションの買収が寄与したからだ。

 しかし、CDやゲームは、インターネットの音楽・映像配信サービスに取って替わられた。19年3月末までに22店舗を閉鎖し、今期も店舗閉鎖を進める。ワンダーコーポレーションを筆頭に堀田丸正(東証2部上場)、夢展望(東証マザーズ上場)といった買収した上場子会社群が業績の足を引っ張った。

 RIZAPの決算書には、企業の存続に疑念を抱かせる状況を示す「継続企業の前提に関する重要事象」が記載された。多額の損失を計上したのが理由だ。みずほ銀行、りそな銀行、三菱UFJ銀行の3行と、70億円の融資枠(コミットメントライン)の契約を結んだ。19年3月期末時点で、みずほ銀行に92億円、りそな銀行に61億円、三菱UFJ銀行に21億円の融資残高がある。

 金融筋によると、「メインバンクのみずほ銀行は既存借入分の借り換えに応じるが、新規融資には慎重」とされる。コミットメントラインの契約が3行になったのも、みずほ銀行が単独での融資に慎重になっている表れだとの指摘がある。

M&Aを再開か

 瀬戸社長は、「1年で黒字化を達成することができなかったら、社長を辞める」と言い切った。では、どうやって黒字化するのか。

 再び、業績不振会社(ゾンビ企業)を買い漁るのではないか、と懸念する声が多い。「負ののれん」代を積み上げるほうが楽だからである。

「RIZAPが再び拡大路線に転じるだろうと、M&A仲介会社の売り込みが始まっている」(証券アナリスト)

 RIZAPに対して「ガバナンス(企業統治)は機能していない」との批判が高まった。社内取締役は瀬戸社長1人とし、3人の社外取締役が瀬戸社長を監視する体制とした。元住友商事副社長で住商情報システム(現・SCSK)会長兼社長を務めた中井戸信英氏、経営共創基盤パートナー マネージングディレクターの望月愛子氏、公認会計士の石久保善之氏である。

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