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電話対応、新入社員の恐怖の難関に…上司の叱責は逆効果、そもそも固定電話の経験なし

文=真島加代/清談社
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 しっかり電話対応ができるようになれば、社内での評価も向上すると考えていいだろう。一方、新入社員を教育する立場にある上の世代にも注意点がある、と森氏は指摘する。

「新入社員の教育を担当する人は、より丁寧に電話対応の流れを教えるように意識してください。『内線・外線の説明』や『電話を取り次ぐ際は保留にする』というマナーなど、固定電話に慣れている世代にとって“常識”だと思うことまで、丁寧に説明しましょう。年上世代が抱いている固定電話への共通認識をそのまま新人教育にも使うと、思わぬトラブルを招く可能性があります」(同)

 また、新入社員が電話対応でミスをしても過剰に責めるのは望ましくないという。

「特に、敬語の使い方についてキツく指摘するのは避けましょう。『また変な言葉遣いを怒られたらどうしよう』と不安になり、電話を取る勇気がなくなってしまいます。もちろん訂正や指導は必要ですが、頭ごなしに叱るのはNGです」(同)

 間違いを指摘しつつ、電話に不慣れな新入社員たちへの精神的なケアも必要なのだ。

「電話不要論」はナンセンス?

 2017年、実業家の堀江貴文氏が「電話不要論」を唱えて賛否両論を巻き起こした。その主張は「電話がかかってくると仕事を強制的に中断される。メールで十分」というもの。しかし、森氏は「電話を一概に否定できない」と話す。

「確かに電話にはタイミング次第で相手の仕事を止めてしまう、などのデメリットはあります。一方で、電話をかけることでスピーディーに仕事が進んだり、電話の向こうにいる人の感情を声から読み取ったりすることもできるので、現状ではメリットのほうが多いのではないでしょうか」(同)

 また、森氏は「現段階で電話対応という業務をなくすのは難しい」と分析する。もちろん、実業家と新入社員では状況が異なるので同列には語れないが、こと新人にとって、最初に「電話番」を任されることには大きな意味があるという。

「電話対応を通して、先輩が行っている仕事の内容や取引している顧客の傾向など、自社の特徴を把握することができます。また、ビジネスメールに慣れていなくても、細かいニュアンスを電話で補足できるので、新入社員にとっては逆に欠かせないコミュニケーションツールだと思います」(同)

 自社の特徴や仕事の理解度を深める、電話対応業務。新入社員はもちろん「電話は不要だ」と考えている先輩社員も、その重要性を再確認してみてはいかがだろうか。

(文=真島加代/清談社)

●森麻紀(もり・まき)
日本サービスマナー協会 特別マナー講師
百貨店で5年間、能力開発部に所属し新人教育に携わる。1996年から大手エステサロンでオペレーター、カウンセラーとして勤務。その後もエステサロンを中心に「お客様を笑顔にできるサービス」を実践している。専門はビジネスマナー研修、接遇マナー研修、電話対応研修など多数。

●「NPO法人日本サービスマナー協会

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