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安倍政権の暗部を描いた映画『新聞記者』が物議醸す…テレビ各局も紹介に及び腰か

文=編集部
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映画『新聞記者』公式サイト 6月28日(金)全国公開」より

 7月21日の投開票日を控えて参議院議員選挙真っ只中の今、1本の映画が話題を集めている。6月28日に公開された、松坂桃李とシム・ウンギョンがダブル主演を務める『新聞記者』だ。

 同映画の原案は、東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏の2017年の著書『新聞記者』(KADOKAWA)。同書は、菅義偉官房長官の記者会見での質問で注目を集めた望月氏が、自身の生い立ちや安倍晋三政権の問題点について著したものだ。映画化にあたってはフィクションとなっており、権力中枢の闇に迫ろうとする東都新聞記者(ウンギョン)と、内閣府職員(松坂)の対峙や葛藤を描いたオリジナルストーリーが展開されている。

「松坂が演じるのは、外務省から内閣情報調査室(内調)に出向中の若手エリート官僚。情報操作などの意に染まない仕事を強いられ、苦悩するという役どころです。一方、ウンギョンが演じるのは、謎のリーク情報を基に政権の暗部をスクープする女性記者。物語はフィクションとなってはいますが、加計学園の獣医学部新設や財務省による公文書改ざん、元TBSワシントン支局長・山口敬之氏の性的暴行疑惑など、望月氏の著書でも追及されていた現実の問題であることは明らかです。事実上、安倍政権の闇を描いた映画といっていいでしょう。そのため、内容は生々しいの一言。ラストの描写が波紋を呼ぶなど、ネット上で大きな話題となっています」(週刊誌記者)

「報道メディアは権力にどう対峙するのか」を問いかける作品であり、現政権に不都合なニュースをコントロールするというテーマにも切り込んだ『新聞記者』。公式サイトには識者からの映画評が掲載されており、朝日新聞記者の伊藤恵里奈氏は「今の邦画には珍しく、時代の流れに『忖度』せず、現在の日本が置かれた状況に真正面から向き合った映画だ」とコメントしている。さらに、毎日新聞記者の鈴木隆氏も「昨今の日本映画が避けてきた政治という『危ないテーマ』に正面から挑んだ」、ジャーナリストの田原総一朗氏も「面白い!!よくぞ作った!非常にドラマチックかつサスペンスフル!」と絶賛している。

 ネット上でも評判は高く、「邦画では今までにないタイプの作品。政治の裏を暴く作品を完成させたことへの驚きが大きい」「社会派作品としてよくできているし、挑戦的な内容が魅力」「平日昼でも満員だった」「俳優陣の鬼気迫る演技から、日本のタブーに挑もうとする熱い姿勢が伝わってくる」といった声が相次いでいる。

 一方で、同映画をめぐってはニュースサイト「アサ芸プラス」が主演女優のキャスティングが難航したと報道。映画ライターの証言によると、当初は宮崎あおいや満島ひかりにオファーしたものの断られたという。理由は、出演すれば“反政府”のイメージがついてしまうためだったと明かしている。そうした事情が、結果的にウンギョンの日本映画デビュー作を生んだようだ。

 また、制作スタッフを集めるのにも苦労したという。同映画のエグゼクティブプロデューサー・河村光庸氏は、「日刊ゲンダイDIGITAL」の取材に対して、「『テレビ業界で干されるかもしれない』と断ってきた制作プロダクションが何社もありましたし、『エンドロールに名前を載せないでほしい』という声もいくつか上がりました」と明かしている。公開時期については「たくさんの人に見てもらいたいので、参院選を狙いました」と語っており、選挙前に話題になるという点では狙い通りといえる。

BusinessJournal編集部

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