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ポスト五輪の東京~2020年以降も勝つまち、負けるまち~ポスト五輪を待ち受ける23区の勝ち目、弱り目

タワーマンション居住の“5大リスク”…10年後、東京の湾岸エリアはゴーストタウン化?

文=池田利道/東京23区研究所所長

 逆に少ないのは西部山の手地区。もちろん、高層マンションでも低層階に住んでいる人もいるが、実は15階建て以上の高層マンションに住んでいる人の割合と、11階以上の高層階に住んでいる人の割合はほぼ等しいという傾向がある(図表3参照)。

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「高層マンション居住者≒高層階居住者」のボリュームゾーンは、いうまでもなく30代・40代の若いファミリー層だ。当然、彼らの子ども世代にあたる10歳未満の割合も高い。タワマンに住むにはある程度以上の経済的なゆとりが求められることから、10代・20代の割合は低くなる。

 注目すべきは65歳以上の高齢者。高層マンションに住む人の割合を高層階に住む人の割合が大きく上回っている(図表4参照)。どうやら、高齢者は高層階を好む傾向があるようだ。

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マンションポエムの裏に潜む5つの不安

 ゴージャスなタワマンに住むこと、とりわけ俗世間を見下ろす優越感に浸れる上層階に住むこと。その魅力を、不動産広告は甘い言葉で誘いかける。俗に「マンションポエム」と言うらしい。しかし、冷静に考えてみると、タワマンでの生活は不安だらけといっていい。なかでも、通勤、子育て、高齢者、防災、そして、資産保全の「5大不安」は深刻だ。

 通勤の不安を象徴する例として、メディアでしばしば取り上げられるのが、タワマン銀座の武蔵小杉の通勤地獄。駅も電車も混雑が限界を超えているのは事実のようだが、筆者に言わせると、これは駅の構造や電車の編成を工夫すれば済むこと。通勤地獄を問題にするなら、もっと本質的な問題に目を向けるべきだろう。一般の電車は車輌定員が150人程度。10両編成なら1500人。これに対して、ゆりかもめは1編成の定員がおよそ350人。輸送力に天と地ほどの差があり、そもそも通勤需要に対応できる路線ではない。

 中央区の晴海地区はもっと問題が大きい。都心に近い場所にありながら同地区の開発が進まなかったのは、鉄道の便が決定的に悪いから。選手村の跡をマンションとして分譲するというが、生活の足はどうするのかと他人事ながら心配になってしまう。

池田利道/東京23区研究所所長

池田利道/東京23区研究所所長

東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。
一般社団法人 東京23区研究所

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