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排泄介助がネック…日本の介護職、外国人労働者からも「選ばれない」という絶望

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 こうしたさまざまな問題に直面しながらも、介護職を選ぶ外国人材は、介護スキルを身につけて母国の介護事業立ち上げに貢献したいなどの目的意識を持っている。しかも、ほかに選択肢があるのに、あえて介護職を選ぶ人には心根のやさしい性格の人が多い。就労先の施設では高齢者に好かれている。できれば日本人に介護してもらいたいと多くの高齢者は望んでいるだろうが、実際に外国人に介護してもらうと、献身的な仕事ぶりから好意的に受け入れる高齢者が多いのだ。

介護事業者を翻弄する国の政策

 外国人介護人材の受け入れ制度の錯綜にも触れておきたい。

 外国人介護人材の受け入れには以下の4つの制度が併用されている。

(1)EPA(経済連携協定)に基づくインドネシア・フィリピン・ベトナムからの受け入れ

(2)介護福祉士資格を取得した留学生への在留資格「介護」の付与

(3)技能実習制度に基づく受け入れ

(4)在留資格「特定技能」に基づく受け入れ

 屋上屋を重ねるような弥縫策が講じられているのだが、4つの制度のうちハードルが低い技能実習制度と在留資格「特定技能」が立て続けに制度化されたことに、戸惑っている介護事業者も少なくない。

 技能実習制度に介護職が追加されたのは2017年11月。一部の先行的な介護事業者は18年から技能実習生の受け入れを開始しているが、その矢先に、19年4月の在留資格「特定技能」施行が決定した。10人強の技能実習生を受け入れた介護事業者は「現地での面接を重ねて、研修も含めコストをかけて受け入れて現場に配置した途端に、新しい制度が発足して面食らっている。受け入れ計画が翻弄されてしまった」と吐露する。

 制度運用の流れを概観すると、実習がタテマエで制約の多い技能実習生から特定技能への人材移動が予想されるが、さらに法務省と厚生労働省は、EPAから特定技能へ移行できる措置に着手する。特定技能への集約に向かいつつあるのだ。特定技能は1号の在留期間が上限5年。2号を取得すれば家族の帯同が可能で、在留期間は3年・1年または6カ月ごとの更新で上限はない。

 だが、特定技能への流れを促したところで、向こう5年間に最大6万人を確保する政府目標にどこまで迫れるのだろうか。介護技能実習生の受け入れは昨年からスタートしたばかりだ。EPAで来日した介護福祉士候補者は18年度累計4302人(985人が介護福祉士資格を取得)にすぎない。

 特定技能への期待はどの対象業種の間でも大きいが、介護のみが取り残されないとも限らない――。

(文=編集部)

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