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堀田秀吾「ストレス社会を科学的に元気に生き抜く方法」

利他的な行動によって、自分自身の人生の幸福度が大きく向上との研究結果

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 ご存知の通り、人間は本来社会的な動物であり、自分以外の他者と共同共存しながら生活をしていくことが根本にあります。これは人間以外の社会的な動物にも共通してみられることで、例えば働き蟻が担う自己犠牲であったり、象が池にハマってしまった仲間を助け出そうとする行為などが挙げられます。最近ですと、親をなくした生まれたての赤ちゃんオランウータンを、同じコミュニティの同じ月齢の子を持つメスオランウータンが育てた話も話題になりましたね。

 同じように、人間も社会的な動物として、困っている仲間を助けたり、自分の気持ちを抑えて相手のことを思いやったりしますよね。これらの行為は、動物としての人間の本来的な姿であるといえるのです。そのため、人間が社会的な動物として、他者とどう関わっていくかを考え、利他の精神をもって行動することは、人間の本来の姿にマッチしているといえます。

 さらに、人間にとってプラスになる利他的な行為のなかでも、より幸福度を高めてくれる行為があります。ヒューストン大学のラッドらの研究によれば、利他的な行為のなかでも、より目標達成がしやすい、具体的な行為をするほうが自身の幸福度を高めてくれるというのです。

 ラッドらの研究によると、抽象的な目標を立てて行動した被験者よりも、「他人を笑顔にする」や「リサイクルの量を増やす」などの、より具体的で、実行に移しやすい行動を行った被験者の方が、幸福度が高くなる、ということがわかりました。

「社会貢献をしよう」といった大きな目標の行動より、「あの人が体調悪そうで困っているから、仕事を手伝おう」などの具体的で、目の前のことに関する行動のほうが、より効果的なのです。「情けは人の為ならず」、古くから言い伝えられてきていることわざには、こんな科学的根拠があるのです。

 また、信じる者は救われる、いわゆるプラセボ効果も馬鹿にできません。利他的な行為は自分のための行為でもある。そう信じて行動していきましょう!
(文=堀田秀吾/明治大学法学部教授)

【参考資料】
Rudd, M., Aaker, J. and Norton, M. I. (2014). Getting the Most out of Giving: Concretely-framing a Prosocial Goal Maximizes Happiness, Journal of Experimental Social Psychology, 54 (September), 11-24.

Gentile, D. A., Sweet, D. M., and He, L. (2019). Caring for Others Cares for the Self: An Experimental Test of Brief Downward Social Comparison, Loving-Kindness, and Interconnectedness Contemplations. Journal of Happiness Studies, DOI: 10.1007/s10902-019-00100-2

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