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現役マネージャーが語る、芸能ニュース“裏のウラ”第9回

ピエール瀧、『いだてん』への損害賠償金はいくら?タレント不祥事、芸能プロの“対応策”

構成=白井月子
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不祥事の際の“賠償金”はいくら?

 それから、芸能人が不祥事を起こしたときにニュースで採り上げられがちなのは、「違約金だとか損害賠償金がいくら?」というお話でしょうか。やっぱりお金の話だし、いかにも“芸能界のウラ側”という感じで、みなさん興味あるのでしょうね。ただ、不祥事を起こしたタレントが所属していたプロダクションとしては、結局そこは待つしかない、というのが正直なところ。相手あってのことですから、基本的には、先方から違約金が請求されるのを粛々と待つしかできない。そして、それを支払えるか、支払えないか、というだけの問題なんですよ。

 アミューズやエイベックスのような上場している芸能プロダクションの場合は、当然、株主、市場に対する義務がありますから決算報告書を公開しており、会社としての大きなおカネの流れは、ある程度は世間さまに筒抜けともいえます。2017年に、当時アミューズ所属だった小出恵介くんが未成年女性との淫行疑惑で不祥事を起こした際も、違約金と見られる小出くんの個人事務所の約5億円の負債を、債権者となっていたアミューズが“回収不能債権”という形で損金扱いで処理したと報道されていました。まあ要は、そういうスキームでその話は終わらせた、ということなのでしょう。

NHKには“ギブ&テイク”はきかない

 よく、不祥事を起こした俳優の代わりに、バーターで同じ事務所の人気俳優をその局のドラマに出演させて、違約金をチャラ、あるいは減額してもらった……なんて報道がありますよね。まあもちろん事務所にもよりますけど、そういうケースもあるとは思います。「今ノリノリでなかなかスケジュールが取れない若手俳優Aを次の次のクールのドラマに絶対出しますので、Bの不祥事の件はある程度よしなに……」といったところでしょうか。

 ただね、そういった“交渉”が無理な相手がいるんです。そう、NHKです。なぜって、NHKはいわば公共事業であり、国民から徴収した受信料運営が成り立っている組織ですから。だから、そういうところはすごく厳しい。税金で成り立っている以上、仮にNHKサイドが損失をこうむった場合は、「しかるべき相手にしかるべき金額を請求した」という事実は絶対に残さなければいけません。一方で、民放局や映画会社が相手であれば、ある程度“あうんの呼吸”というか、一定程度の“ギブ&テイク”は存在するケースもあり得るでしょうね。

 そんなふうに、不祥事が起きた場合の芸能界のおカネまわりの話って、週刊誌が尾ひれをつけて大げさに書いているような内容よりも実は全然不明瞭じゃないというか、けっこうちゃんとしてるんですよ。それよりも、お金には還元しづらい人間関係や家族のことなんかのほうが、報道にはなかなか出てこない分、むしろよっぽどドロドロしているというか、なかなか面倒な話がたくさんあるもの。

 ピエール瀧さんのケースだって、大河の違約金や映画会社への損害賠償がどうのこうのっていう話よりも、石野卓球さんとの関係性とか経営していたお店の話、お子さんを含めたご家族の話など、オモテに出せないこと、絶対に報道には出てこないようなドラマがめちゃめちゃあると思います。で、タレントさん本人にとっても所属プロダクションにとっても、そっちのほうがよほど処理に神経を使う……ということは、おうおうにあることなんですよね、実は。

(構成=白井月子)

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