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『凪のお暇』がストレスフルな現代人の心に刺さる理由…単なる“再生物語”ではない深い魅力

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金曜ドラマ『凪のお暇』(なぎのおいとま)|TBSテレビ」より

 視聴率こそ1話10.3%、2話9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)にとどまっているが、ネット上の声はどの作品よりも熱く、録画視聴や配信視聴の多さを感じさせる『凪のお暇』(TBS系)。

 同作の主なあらすじは、「まじめで気が弱く、場の空気を読みすぎて無理をしてしまう大島凪(黒木華)は、ある日、恋人・我聞慎二(高橋一生)の心ない言葉をきっかけに、過呼吸で倒れてしまう。凪は人生のリセットを決意して会社を辞め、住んでいたマンションを解約し、すべての人との連絡を断ち、人生の再生を図ろうとする。しかし、引っ越し先には、安良城ゴン(中村倫也)などの個性的な人々がいて……」というもの。

 序盤から「空気を読みすぎてしまう」ことに心当たりがあり、「ストレスフルな日常から逃げ出したい」という潜在願望をくすぐるような設定の妙で、視聴者の心をつかんだ。

 しかし、『凪のお暇』が持つ魅力は、もっと深いところにある。

「演技力でイーブンな三角関係」を形成

 ネット上の声を拾っていくと、やはり目立つのは、黒木華、高橋一生、中村倫也の3人を称える声。これだけ多くの作品に出演しながら、今作でも自らの存在を消して役に染まってしまうのはさすがであり、演技力がイーブンな関係性だからこそ、目の離せない三角関係を形成している。

 また、ラブストーリーという観点では、「『どちらが好きか?』で盛り上がれる」というセオリーをクリアしていることも大きい。たとえば、前期の『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)は、「元彼が魅力的である一方、今彼は魅力に欠ける」という点で、ラブストーリーとしての盛り上がりには欠けていた。

 さらに『凪のお暇』は2人の男性が、ともに「問題アリ」なところが女性視聴者の母性本能をくすぐっている。慎二は、凪に「モノ捨てて引っ越ししたくらいで人生リセットできてたまるかよ」「お前は絶対に変われない。絶対に」などの暴言を吐くが、裏では凪が大好きで別れたことに泣き崩れ、酔いつぶれてしまう屈折した人柄の持ち主。

 2話のラストでも、凪に素直な気持ちが言えず、強引にキスして「好き……なんだろ俺のこと? 気引きたいの十分わかったからさ、そろそろ素直になって戻って来いよ」と言って叩かれ、号泣しながら1人で帰るシーンがあった。

 このシーンで「表と裏の顔があり、不器用にしか生きられない」という慎二のキャラが浸透し、ファンが急増。つまり、当作は凪だけでなく「慎二の人生を再生する物語でもある」から奥が深いと言える。

 一方のゴンは、「パーティーピープルでイベントオーガナイザー」という素性で危険なムードを漂わせておきつつ、「人当たりはどこまでも優しい」という“ギャップ萌え”の男性像。

 2話でも、コインランドリーで2人きりになった凪に飲みものを差し出す。凪が少女を優しく励ましたのを見逃さず、頭をなでながら「気持ちいい」と遠回しにホメる。公園での1人バーベキューに誘い、節約手料理を振る舞う。芝生で寝転がっているとき、凪にまたがって「かわいい」と言い、キスの素振りを見せる。

 現時点では“優しい男”という一元的なキャラにすぎないゴンが、やっかいな一面を見せたとき、『凪のお暇』はさらに奥の深い作品となるだろう。

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