「東京においては、大会施設が集積する有明北地区を、『有明レガシーエリア』(仮称)として開発し、東京の新しいスポーツ・文化の拠点としていく予定です。大会時には、有明北地区には1万5000人規模のアリーナ施設として、スポーツ大会やコンサート等に活用される『有明アリーナ』や『有明テニスの森』、大会後展示場として活用される『有明体操競技場』、スケートボードやBMX(筆者注・バイシクルモトクロス)の競技会場となる『有明アーバンスポーツパーク』などの施設が集積します。これらの施設を活用し、この地区を、スポーツと文化で賑わうまちとして開発していくことを計画しており、民間事業者の意見などを聞くサウンディング調査などを行っています」

スポーツを中心にした文化エリアが誕生

 東京都オリンピック・パラリンピック準備局が発表している資料によると、「有明レガシーエリア」のほかに、「ウォータースポーツエリア」「マルチスポーツエリア」が計画されている。海の森水上競技場とカヌー・スラローム会場の間の海上に展開される「ウォータースポーツエリア」では、ボート、カヌー、ヨットのほか、ラフティング、ドラゴンボート、SUP(スタンドアップパドルボード)などさまざまな水上スポーツを楽しむことができる。アーチェリー会場が設営される夢の島公園と、アクアティクスセンターが設営される辰巳の森海浜公園は「マルチスポーツエリア」となり、サイクリングコースやバーベキュー会場なども設けられる。

 大井ホッケー競技場の周辺には、水辺を楽しむアクティビティエリアや干潟保全地区が設けられ、自然と親しみながらスポーツを楽しめる。ランニング、ウォーキングコースのほか、ドッグランも設置される。
 
 総じて、大会でアスリートたちが活躍できるとともに、子どもから高齢者までスポーツやイベントを楽しむことができる。バリアフリーへの配慮もなされていて、障害の有無にかかわらず施設の利用が可能だ。再生可能エネルギーを導入するなど、環境への配慮もなされている。

 五輪後に、東京に巨大なスポーツを中心にした文化エリアが誕生するというのは、かなり魅力的だ。赤字を生み続けると「負の遺産」になるとの批判もあるが、そもそも自治体の運営するサービスには、図書館や公園など収益を生み出さないものも多い。価値ある投資になるかどうかは、どれだけ活用されるかにかかっているだろう。
(文=深笛義也/ライター)

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