NEW
IT

iモード、ひっそり新規受付終了…グーグルやアップルにも衝撃与えたのに世界展開失敗

取材・文=武松佑季、A4studio
【この記事のキーワード】

,

 ですが、徐々に契約者数が増えるなかで、仕様が公開されていたこと、そしてその仕様がPC版のウェブサイトを作成するのに似ていて簡単だったことから、さまざまな企業がiモードにコンテンツを参入させ、サービスがどんどん充実していったのです。それがiモード自体の利用者増加に拍車をかけていきました」(同)

 そのコンテンツは電車の乗換案内や天気予報などが代表として挙げられるが、石野氏は「着メロがダウンロードできるようになったことが大きい」と話す。確かに、かつては端末にもともと内蔵されている音楽か、自分で音階を入力してつくった音楽しか使用できなかった。それが一瞬ではやりの音楽をダウンロードできるとあれば、若年層への訴求力は抜群だったはずだ。

 そしてライバルキャリアのauはEZweb、ソフトバンクの前身といえるJ-PHONEはJ-スカイというサービスも後追いでスタート。携帯電話のネット接続、コンテンツ提供サービスが一般的になり、スマホの台頭を許す2010年度までの3年間は、iモードの契約者数は4800万人オーバーになっていたという。

グーグルもアップルもiモードを参考にした

 日本で大成功したiモードの次なる野望は海外進出。02年ごろのことだ。しかし、フランスでこそユーザー数は100万人を超えたが、諸国でサービスが定着することはなく、端的にいうと失敗に終わった。何が原因だったのだろうか。

「決してサービスの質が悪かったとは思いません。失敗の要因としては、日本と海外ではビジネスモデルがまったく違ったこと。日本はドコモなどのキャリアから端末の仕様をメーカーに提示して、製品化されたものをキャリアから発売するのですが、海外は違ったのです。

 特にヨーロッパは、端末は端末メーカーが、通信は通信キャリアがそれぞれ製品やサービスを提供しており、むしろメーカーがキャリアよりも力が強く、キャリアが何かをしようとしてもメーカーが採用しないという土壌がありました。つまり、ドコモが海外のキャリアと提携できても、それに乗ってくれる現地メーカーがあまりなかったということが敗因だったんでしょう」(同)

 それでも、iモードが世界のモバイルシーンにまったく影響を与えなかったかといえば、そんなことはない。

関連記事