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年間35兆円?無駄な保険に入り過ぎる日本人…営業マンの“商品乗り換えさせ”商法

文=横山渉/ジャーナリスト
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「最近は大手も参入してきたが、どこも思ったほど伸びていないと聞く。従来なかった新しいタイプの商品であり、マーケットに浸透するにはまだ時間がかかるのではないか。自分の健康年齢を知りたいという人は多いはず。当社のサイトで健康年齢を調べることができるが、その先の契約にまではつながらない」(大橋氏)

 都内保険ショップの相談員は次のように話す。

住友生命のバイタリティ、うちでは1件の成約もない。発売当初、住生の担当者が熱心に説明していったが、我々がその熱量についていけなかった。お客さんもピンとこない様子だった。実務的には、ウエアラブル端末を含めて説明するのが大変。大手は保険料の格安競争を続けてきたが、そこから離れたかったのではないか」

 別のショップの相談員もこう言う。

東京海上日動あんしん生命の『あるく保険』が売れていない。1日平均8000歩以上歩くのを2年間続けるのは大変そうという声も多い。また、2年後にもらえる健康増進還付金もモチベーションにするには少ないという意見もある」

 あるく保険は、主契約である既存の保険商品に「健康増進特約」を付けることで「あるく保険」になる。還付金の額は加入する保険の種類によって変わってくるため「◯◯◯◯円」と一言で提示することはできないが、保険料1カ月分程度と考えればよい。

 東京海上日動あんしん生命企画部の担当者は、個別商品の販売状況は回答できないとしつつ、「本商品はお客様を生活習慣病などの重篤な疾病から未然にお守りできる商品であり、将来は、こうした健康増進型保険のマーケットが拡大すると考えています」とのことだった。

健康増進型は本当にトクか

 健康増進型保険に懐疑的な総合保険代理店ファイナンシャルアソシエイツの藤井泰輔代表はこう指摘する。

「大手生保の商品は、もともとの保険料が高すぎるので、健康増進型で保険料が2~3割安くなったり給付金が支払われたりしても、割安感がまったくない。新商品を出して切り替えさせようという相変わらずの販売手法だ」

 中高年齢層で第一や住友、明治安田の保険に入っている人の多くは、若い頃に契約した商品かもしれない。そういう昔の保険商品に健康増進特約を付加することはできない仕組みなので、これから健康維持・改善して保険料を安くしようと思ってもできない。ファイナンシャルプランナーの高野具子氏は健康増進型のニーズについてこう話す。

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