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ジャーナリズム

山本太郎氏・れいわへ政権交代で「消費税廃止」「奨学金返済チャラ」を実現できる

文=林克明/ジャーナリスト
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市民革命の予兆と150年ぶりの政権交代

 巻き起こる旋風の背景には、何があるのだろうか。

 れいわの選挙キャンペーンはわかりやすかった。マーケティング的に「誰に何を言うか」を、明確にしていたからである。

・誰に訴えたのか?…厚生労働省の生活基本調査で「生活が苦しい」と答える60%弱の人々を対象にしていた。ここにはシングルマザー、派遣労働者をはじめとする非正規労働者、生活困窮者、奨学金返済に苦しむ人々、障がい者、生産性が低いとして一段下に見られがちな人々などが含まれる。

・何を言ったのか?…苦しい生活を改善させるための具体策。消費税廃止、奨学金返済チャラ(政府が肩代わり)、全国一律最低賃金1500円政府補償などだ。

 何よりも、生産性に寄与などしなくても「生きているだけでいいんだよ」「生まれただけで価値があるんだよ」「経済的にも精神的にもつらいのは、あなたのせいじゃなくて政策の間違いだよ」と、なんらかのつらさを感じる人々に訴えたことが重要だ。

 れいわ周辺に集まる市民の話を聞いていると、新しい世界を明確に求めている人々と、真綿で首を絞められるような生きづらさを感じている人々と、おおざっぱに2種類の人々の思いが渦巻いていると実感する。

 その渦巻の中に、日本で一度も実現されていない“市民革命”の予兆と胎動を感じられないこともない。

 歴史を振り返ってみよう。

 1869(明治2)年に戊辰戦争という内戦で勝利した明治新政府によって、大日本帝国という「専制国家」が誕生した。

 明治維新についてはさまざまな評価があるが、江戸時代末期に芽生えた立憲主義構想、議会制民主主義構想を、維新勢力(尊王攘夷派)が武力で潰して権力を握ったのが明治維新だという側面は知られていない。

 明治新政府は、富国強兵策を柱に、経済政策、軍事政策、官僚機構、教育システムを構築していった。同時に宗主国(覇権国)にはぺこぺこし、アジア周辺諸国には強圧的に振る舞うのも、1869年以降の為政者たちの特徴である。もっとも、アジア太平洋戦争第では逆切れしたが。

 敗戦により維新勢力が排除されるかと思えば、東西冷戦が起こったことにより復権し、民主化された2019年の現在も基本的には“1869年体制”が続いている。

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