NEW
ジャーナリズム

山本太郎氏・れいわへ政権交代で「消費税廃止」「奨学金返済チャラ」を実現できる

文=林克明/ジャーナリスト
【この記事のキーワード】

, , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 話は突然変わってしまうが、仏教の祖である釈迦のことを考えていただきたい。悟りを得た釈迦は、すぐには行動しなかった。何年もかかって到達した悟りを、菩提樹の下で7日間、ひとりでじっくりと味わい、ある時、すーっと立ち上がって人々に教えるために行動を始めた。そうして、悟りという抽象的なものを、具体的に、わかりやすく大衆に伝えたはずである。

 また話は変わるが、ドナルド・トランプ米大統領によって建設されたアメリカ・メキシコ国境の壁越しのシーソーにも通じる。

 2つの国に分断される人々が、国境線をテコにシーソーに乗って遊ぶ。平等とか正義、世界平和とか人間愛のようなものを、シーソーという子供の遊び道具で表した。あれを見れば、難しい理念を語らなくても誰もが理解し、そのメッセージは大拡散されるだろう。

 そのわかりやすく落としこむことが、ポピュリズムに見えるのではないだろうか。具体的で生生しく、実務的で目に見える成果を得られる政策こそが、理想や理念を実現するのだ。

消費税廃止と政権交代

 社会変革の今後を占う上で重要なのは、れいわがほかの野党との連携をどうするかだ。既成野党とれいわの違いは、「消費税廃止」である。ほかの野党は、増税反対や凍結は主張しても、廃止までは言っていなかった。

「最低賃金1500円」は共産党や社民党が政策に掲げており、奨学金チャラにかかわる「給付型奨学金の充実」などは立憲民主党なども公約に取り入れている。

 だからこそ「消費税廃止」は際立っている。したがって、この政策でほかの野党に妥協すれば、勢いが失速する可能性は相当高い。

 もうひとつ既成野党と違う点は、山本太郎氏は選挙前から「政権を取りに行く」と繰り返し述べていたことだ。早く権力を握り、緊急政策を全部実現したいと主張していた。

 ほかの野党は、「改憲勢力を3分の2未満に抑える」とか、「できれば与党過半数割れさせる」と言うばかりで、政権交代して独自の政策を実行するという強烈なメッセージを伝えていなかった。

 そうなれば、今後は、れいわが「改革の一丁目一番地」と主張する「消費税廃止」が次期総選挙の最大の争点になる可能性がある。

 明治維新以後のシステムが大きく崩れ始めている現在、日本で初めての市民政権樹立も夢物語ではないのだ。
(文=林克明/ジャーナリスト)

関連記事