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日本、韓国への輸出優遇措置廃止…韓国経済に深刻な打撃、日本企業への影響は限定的

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 東京エレクトロンの業績動向を見ると、確かに日本が韓国をホワイト国から除外したことは、同社をはじめとする半導体製造装置メーカーや半導体材料を手掛ける企業に相応の影響を与える可能性がある。対韓輸出手続きにかかる時間が従来よりも長くなることはその一つだ。

懸念される韓国経済の落ち込み

 ただ、対韓輸出手続きの見直しが東京エレクトロンなどに与える影響は、世界経済の現状を踏まえつつ、冷静に考えなければならない。業績推移をみる限り、同社にとって韓国企業はお得意先だ。重要な輸出先である韓国との取引が難しくなることにより、一時的に収益が下振れる可能性はある。

 一方、日本政府の措置は、韓国経済にかなりの影響を及ぼす可能性がある。輸出手続きが包括許可から個別許可に変わるに伴い、最大で1000品目程度に影響が出るとみられる。日本政府は影響の程度を考慮しつつ、どの程度、制度を厳格に運用するかを決めていくことになる。

 長期的な視点で考えると、東京エレクトロンが深刻な影響を受ける展開は回避できる可能性があるとみられる。半導体製造装置は、受注生産されている。納入まで半年程度の時間を要することが一般的だ。同社は個別許可制度に従って中国や台湾へ製品を輸出している。韓国がホワイト国から除外されたことにより、同社がゼロから新しい手続きに対応するわけではない。

 また、同社は試作機を顧客に納入した上で、半導体製造装置が顧客の要望したように稼働するよう人手をかけて取り組んできた。韓国は自国の半導体材料や製造装置の生産能力を引き上げることで対応しようとしているが、それが現実的な解決策だとは思えない。一朝一夕に精密なすり合わせ技術が実現できるとは考えられないからだ。

 先行きは楽観できないが、東京エレクトロンに求められることは、その技術力をひたむきに磨き、高めていくことだろう。現在、世界の半導体生産能力は過剰になっている。韓国の半導体生産に停滞感が現れれば、台湾や日本に半導体の注文が回ることもあるだろう。状況によっては、一時的に製造装置需要が増える可能性もある。チャンスを逃さないようにするために、同社は自社の強みを伸ばすことに注力してゆけばよい。

守りを固めつつ、技術開発を磨く経営戦略

 米中摩擦の激化などを受けて、世界経済の不確実性は高まっている。半導体市況の回復が後ずれすることもあるだろう。半導体製造装置の売り上げは鈍化する可能性が高まっている。東京エレクトロンに求められることは、守りを固めつつ、新しい技術力を開発して、来るべき市況の反転に乗り遅れないようにすることだ。

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