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来月発売のトヨタ新型カローラ、全貌を独自入手…総額255万円でも買い?セダン難民を救う?

文=前之橋三郎/ジャーナリスト
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 3ナンバーとなるカローラには批判的な声も聞かれるが、昭和の時代にカローラが担っていた“ファミリーカー”という存在は、今や軽自動車、コンパクトハッチバック、ミニバンが担っている。日本だけでなく世界市場でもSUVの人気が高く、もともとセダンの強いマーケットでもセダンの販売に苦戦しているのが現状だ。日本国内に話を戻せば、それでもトヨタはセダン販売で健闘しているが、ほかの日系メーカーは“とりあえず販売しています”程度で、セダンはスポーツクーペと並ぶほど、今や趣味性の高さが目立つモデルになってきているともいえる。

“乗りたいセダンが新車で見つからない”という現状のなかで、年式の古いセダンに乗り続けている人も多い。今でも、街なかでトヨタ「マークII」などを見かけることは珍しくない。つまり、セダンに長いこと乗り続けているが、現行ラインナップで選択すべきセダンがないために新車へ代替えできない、“セダン難民”といっていいような人が意外に多くいるものと考えられる。

 トヨタ「クラウン」という選択肢もあるが、やはりまだまだ“別格”という印象が強い。長い間タクシー車両として使われていたこともあり、クルマへの関心が薄い現代でも絶対的な知名度とステータスがあるため、おいそれとは代替えできないケースも目立つようだ。

 カローラのフルモデルチェンジには、新規にセダンを投入するほど販売は期待できないので、カローラを“格上げ”することでセダン難民を一気に、しかも広範に取り込もうとするトヨタの狙いも見え隠れする。クラウンと異なり、カローラには“大衆車”のイメージが定着している。現行カローラ・アクシオ&フィールダーは、それまで脈々と上級移行してきたカローラについて、国内仕様ではユーザーの高齢化を意識して、“原点回帰”としてサイズダウンしてまで実用性が最優先で追求された。

 一方で海外仕様は日本仕様とは異なる進化を続け、日本で現行アクシオがデビューすると、日本仕様とはまったく異なるモデルがラインナップされていた(すでに北米や中国など海外の主要市場を中心にモデルチェンジが日本より先に進んでいる)。次期型もグローバルモデルに比べて全長や全幅を縮めるなど、“国内専売ナローボディ”とはなるものの、現行アクシオ&フィールダーのように名前だけ同じというのではなく、グローバルモデルの流れをくんでいるので、ある意味“正常進化”に戻ったといってもいいのである。

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