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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

メルペイならメルカリの売上で買い物も!乱立するスマホ決済アプリ、結局どれが一番オトク?

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

d払い…すでにdアカウントを持っていると利用開始が簡単。ドコモユーザーなら携帯電話の利用料金に応じたdポイントが貯まり、それをd払いで使える。支払いは、携帯の利用料金合算払いか、クレジットカードなど。決済元にdカードを設定するとポイントの二重取りも可能。また、ドコモケータイのサービス利用状況に応じて最大7%まで還元率が上がる「dポイントスーパー還元プログラム」では、携帯料金の引き落としをdカードにするとプラス1%の対象になる。

PayPay…Yahoo!マネーやYahoo!JAPANカードからのチャージなら、いつでも3%還元となる。ほかのクレジットカードでは0.5%にとどまる。ヤフオクの売り上げ金を PayPayにチャージもできる。また、ヤフー関連サービスのキャンペーンなどで付与している期間固定TポイントはPayPay残高に変更になり、Yahoo!ショッピングなどでも使える。時々行われるキャンペーンでは、Yahoo!プレミアム会員やソフトバンク・ワイモバイルユーザーが優遇対象になることが多い。

 おわかりのように、各社はすでに自社のサービスを利用しているユーザーをベースとしている。さらには、ハウスカードとも言うべき自前のクレジットカードを使うことでポイントが二重取りできたり、還元率が上がる条件になったりするのだ。

 とはいえ、そのために何枚もクレジットカードを持つのは現実的ではないだろう。日本でもっとも発行枚数を伸ばしているクレジットカードといえば楽天カードであり、会員数は約1700万人を誇る(2019年3月現在)。また、楽天スーパーポイント自体が広く利用できるため、楽天ユーザーなら楽天ペイを使い、さらにポイントを貯めて、それをまた使う、という循環が無駄がない。

 決済アプリが先に始まったPayPayは、逆に後からヤフーなどのサービスに紐づけをした。先のジャストシステムの調査では、男性が使っているスマホ決済でもっとも多いのがPayPayだという。2018年末の「100億円あげちゃうキャンペーン」の際に家電量販店で利用した層が多かったのでは、と推察する。Yahoo!JAPANカードは1%還元(Tポイントが貯まる)で、Yahoo!ショッピングやLOHACOでもポイントアップ特典があり、PayPayを通じてヤフーのサービスに誘導していく流れがうかがえる。

 しかし、この還流がユーザーにとって魅力的かどうかは、若干の疑問が残る。その理由はTポイント離れを起こす加盟店が増えているからで、新しくカードをつくってまで……と思えてくるからだ。Yahoo!のサービスを利用し、キャンペーンで付与されるPayPayボーナス(ライト)を稼げる環境の人に向いている、と言っておこう。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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Twitter:@geki_yasuko

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