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浜田和幸「日本人のサバイバルのために」

経済大国化するベトナム、日本の最重要パートナーに…“日越同盟”が日本経済を大きく左右

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 彼らの意図する戦略はグーグルやフェイスブックに流れている莫大な広告収入を、ベトナム企業に引っ張ろうとするものである。SNSが急速に拡大するベトナムでは毎年、3億7000万ドルの広告収入が発生している。しかし、現状では、これらの収入はすべてアメリカ企業に流れているため、なんとしてもその流れを変えたいということだ。

日本と共に「第4次産業革命」

 とはいえ、これはベトナムが国家を挙げて推進するIT革命の一端にすぎない。まだまだ新たな新規事業が目白押しである。医療や教育の分野もしかり、農業や観光の分野もしかりである。そんな実験国家でもあるベトナム。どこまで未来への夢が実現できるのか。また、そのなかで日本がどのような役割を担えるのか。

 日本はベトナム産の農産物の輸出拡大に欠かせない検疫や食の安全検査を改善するために、12億円の資金援助も約束した。それでなくとも、経済的に豊かになったベトナムでは消費者の健康志向が強まっている。農薬や化学肥料を使わない日本式の無農薬、有機栽培の食材への関心と需要は今後、大きく伸びるに違いない。安全安心を売り物とする日本の食材は現地消費者の間では高い評価を得ている。

 ベトナムでは昨年末に実施された世論調査で、消費者の82%が「2018年は個人所得が増えた」と回答し、63%が「2019年はお金を使うには良い時期だ」と述べている。それだけ、懐具合に自信を抱いているというわけだ。もっともお金を使う予定の品目は何かと聞くと、40%の回答は「健康増進に役立つもの」という。ベトナムでも日本人の健康長寿ぶりはよく知れ渡っている。日本製の健康食材や健康グッズは化粧品と並んで売れ筋である。この分野での日本ブランドは圧倒的な強みを発揮し続けるだろう。

 日本への熱い期待と信頼を寄せるベトナム。2018年には新規株式上場による資金調達額でシンガポールを抜くという快挙を達成した。この「未来の大国」との関係をより深化させることが、日本の未来を大きく左右するに違いない。ベトナム航空では日本路線にボーイングの最新鋭大型機を投入し、人的・経済的結びつきを強める上で一役買っている。

 機を見るに敏なベトナム人。日本と共に「第4次産業革命」を進める計画も明らかにした。頼もしいパートナーといえるだろう。急成長を遂げるアジア市場のダイナミズムを取り入れる上でも親日国ベトナムとの連携は欠かせない。
(文=浜田和幸/国際政治経済学者)

●浜田和幸
国際政治経済学者。前参議院議員、元総務大臣・外務大臣政務官。2020東京オリンピック招致委員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。

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