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懲戒処分は年210人…教師のわいせつ行為のおぞましい実態 生徒に勤務時間や授業中も

文=山田 稔/ジャーナリスト
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地域別では大阪府、大阪市、堺市の計29人が最多

 次に「わいせつ行為等の場面と場所」を見てみよう。場面では「その他勤務時間外」が125人で約6割。驚いたのは「授業中」が19人(9.0%)もいることだ。ほかには「放課後」27人、「休み時間」11人、「部活動」10人、「学校行事(の最中)」4人などとなっている。不祥事が行われた場所は「保健室、生徒指導室等」29人、「教室」27人、「運動場、体育館、プール等」8人、「職員室」5人で合計69人。全体の約3分の1が学校内でわいせつ行為等に及んでいるのだ。

 わいせつ行為の内容は、多い順に「身体に触る」56人、「盗撮・のぞき」42人、「性交」38人、「接吻」16人、「裸体等の撮影」14人などと続く。

 都道府県、政令市別の処分状況をチェックした。都道府県別でもっとも処分者が多いのは大阪府で20人。以下、東京都18人、千葉県13人、広島県11人、北海道、沖縄県各10人と続く。政令指定都市では大阪市の5人を筆頭に堺市、神戸市がそれぞれ4人、さいたま市、横浜市、名古屋市、広島市が各3人となっている。地域別だと大阪府、大阪市、堺市の「大阪」が合計29人で最多となった。

 子どもを教え、指導する教職員たちが学校を舞台にこんなことをしでかしているのだ。もちろん、処分を受けた教職員は全体の0.02%にすぎず、99.98%の教職員は子どもたちのために汗水を流している。そうした教育関係者からすれば、ごく一部の問題教職員の行為をクローズアップすることに納得がいかないかもしれないが、本来、あってはならない不祥事である。それも毎年、200人以上とほぼ同じ水準で、愚行が繰り返されているのだ。

 採用方法、教職員研修の内容、過重労働が再三指摘される職場・労働環境などを根本から見直し、不祥事ゼロの実現に向けた抜本的な改革が必要だろう。こんな実態を放置していたら、子どもを安心して学校に送り出すことができなくなってしまう。学校改革、教育改革、待ったなしである。
(文=山田 稔/ジャーナリスト)

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