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ZOZO、ついに年間購入者数が減少…しまむら「1年で退店」事件に透ける“深刻な内情”

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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岐路に立つZOZO

 現在の第2の柱となっているのがBtoB(企業向け)事業だが、それも厳しい状況にある。BtoB事業では、アパレルブランドの通販サイトの運営支援を行う。18年度の商品取扱高は90億円と、前年度からは19.6%増えた。近年は増加傾向にある。だが、ピークとなる14年度(177億円)の半分の水準にようやく達したにすぎない。BtoB事業は14年度を境に減少に転じるなど、一貫した成長軌道を描けておらず、波乱含みだ。

 同事業は支援先ブランドがサイトを自社運営に切り替えるなどで低迷するようになった。そこでZOZOはテコ入れを図り、それが奏功して盛り返してはいるが、自社運営化の流れを食い止められるかは不透明だ。セレクトショップ大手のユナイテッドアローズが、ZOZO支援での運営から自社運営に切り替えるなど、BtoB事業でも“ゾゾ離れ”が起きており、予断を許さない。

 中国への再進出も厳しいだろう。確かに巨大市場ではあるが、中国では無名のゾゾタウンが、日本以上にネット通販が盛んな同市場で存在感を発揮することは容易ではない。アリババ集団が運営する通販サイト「天猫(Tモール)」などが幅をきかせており、壁は厚い。

 こうした状況から、ZOZOは主力事業のゾゾタウンをテコ入れすることが急務といえる。テコ入れ策のひとつが、足の3Dサイズを正確に計測できる「ZOZOMAT(ゾゾマット)」だ。ゾゾマット は、足をマットの上にのせ、専用アプリの音声案内に従ってスマホのカメラで足の周囲を数回撮影すると、マット全体に配置されたマーカーをアプリが読み取り、足の長さや幅など複数箇所をミリ単位で計測できるというものだ。ゾゾマットを使って、ゾゾタウンで販売する靴を試し履きなしで販売するサービスを展開することを考えているようだ。

 ZOZOはこうした施策を通じて、ゾゾタウン事業のテコ入れを図る。成長に弾みがつくのか、鈍化傾向が強まるのか。ZOZOは岐路に立たされている。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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