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5G、人体への悪影響が相次ぎ報告…専門家が危険性を指摘、反対運動広まる

文=水守啓/サイエンスライター
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通信インフラ5G普及に潜む健康リスク

 だが、我々はますます多くの電磁波をどこからともなく浴びる傾向にある。電話やインターネットは、有線から無線へと向かい、家電も連携させるIoT(モノのインターネット)の時代を迎えつつあるのだ。そして、将来的に一部の人々だけでなく、大半の人々が人工的な電磁波の影響で体調不良に至る可能性もゼロとはいいきれない。

 例えば、近く携帯電話業界では通信インフラを第五世代移動通信システム、いわゆる5Gに世代交代させる予定になっている。5Gにおいては、通信速度を高速化させるために、これまでより高い周波数帯(6GHz以上)のマイクロ波が利用される。だが、周波数が高くなると、電波を遠くまで伝えることが難しくなり、多数の小型基地局(マイクロセル)をおよそ100メートルごとに設置する必要があるといわれている(支柱にアンテナと電源装置を設置する)。また、物理的な障害物にも影響を受けやすく、これまで以上に出力を上げる必要性もある。

 そんなことがあるためか、アメリカでは各地で5G普及に対する反対運動が繰り広げられている。それは議会でも論じられるに至っているが、アメリカに限らず、ヨーロッパやオーストラリアでも似たような状況にある

 5G電波による体調不良の原因は明確にされていないが、これまで以上に波長の短い電波が高出力で発せられることで、生物体内への侵襲性が高まるためと思われる。5Gにおいては、これまで使用してきた周波数帯に加えて、24~39GHzもの周波数帯が利用される。39GHzの周波数に対応する波長は約8ミリ、6GHzの場合は5センチ、2GHzの場合は15センチである。波長15センチの電磁波よりも、波長8ミリの電磁波のほうが物体内部への侵襲性が高まる。

 例えば、体長2センチの生物に、波長15センチの電磁波を照射すると、外側に影響は与えても、内部にまで影響を与えることは難しい。だが、波長2センチ以下の電磁波を照射すれば、内部にまで伝わる可能性が高くなるのだ。実際にミツバチに対して2GHz、6GHz、24GHzという、まさに携帯電波を照射する比較実験が行われているが、その結果、24GHzの電磁波(波長12.5ミリ)を照射した場合、体内までほぼ完全に伝わることがわかっている。

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