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小薮浩二郎「食品の闇」

一部の「めんつゆ」、アルコールやカラメル色素含有…知られざる食品添加物使用の実態

文=小薮浩二郎/食品メーカー顧問
一部の「めんつゆ」、アルコールやカラメル色素含有…知られざる食品添加物使用の実態の画像1
「Getty Images」より

 お菓子類、パン類、味噌、醤油、ハム、ソーセージその他の加工食品は、小麦粉、食塩、砂糖などの食品素材と添加物で製造されています。今まで添加物の危険性を中心に論じてきましたが、今回からはみなさんが日常よく目にする食品添加物についてお話ししていきます。毎日口にするものですから、きっとお役に立つと思います。

 まず、添加物の摂取がなぜ危険なのか、その理由を簡単に復習しておきましょう。

(1)添加物の人に対する安全性試験が行われていない。ネズミなどの動物試験と細菌による試験しか行われていない。薬品の場合、人での安全性試験が行われているのに。

(2)加工食品を食べると保存料、甘味料、着色料など複数の添加物を同時に摂取(複合的摂取)することになりますが、これに関しては動物での試験すら行われていない。

(3)添加物に含まれている不純物の安全性について検討されていない。

(4)添加物が食品の製造過程や保存中にいかなる化学変化をしたのか、その結果、新たに生成した物質の安全性はどうなのかなどが検討されていない。

 添加物のことを知り、少しでも添加物が口に入る機会を減らしましょう。

・2003年、コウジ(麹)酸に発がん性(肝臓がん)があるとし使用禁止。

※2004年、ハムなどに使用されていたアカネ色素に発がん性(腎臓がん)があるとして禁止。

 このように禁止になったり新たに認可(指定)されたりして、添加物の数は毎年変動します。毎年新しい添加物がいくつも登場しますが、この事実を意外と国民は知りません。現在使用が許されている添加物の数は、次の通りです。

(1)指定添加物(主に化学合成で製造されている添加物。合成添加物):約450品目

 品目数であり化合物の数ではありません。化合物の数としては、この何倍にもなります。

(2)既存添加物(主に天然物由来の添加物):約370品目

  ステビアという植物から抽出したものや、ラックカイガラムシから抽出したものなど。

 日常でよく見る添加物に限定して、以下に説明します。

※添加物は下線部分

・食パン

 原材料名:小麦粉、糖類、マーガリン、パン酵母、脱脂粉乳、加工デンプン、乳化剤、イーストフード、V・C

めんつゆ(希釈用)

 原材料名:ぶどう糖果糖液糖、本醸造しょう油、食塩、砂糖、かつお節、醸造酢、かつおエキス /調味料(アミノ酸等)、アルコール、カラメル色素  

※/よりうしろの部分ですが、/がない場合が多い。本醸造しょう油に使用されている添加物はわかりませんが、添加物の使用は許されています。

 では、次回から具体的な添加物を取り上げて、お話を進めていきましょう。
(文=小薮浩二郎/食品メーカー顧問)

小薮浩二郎/食品メーカー顧問

小薮浩二郎/食品メーカー顧問

1945年、岡山県生まれ。九州大大学院農芸化学専攻(栄養化学講座)修了。製薬会社の研究部門ほか、添加物開発の最前線で添加物研究に従事する。研究歴40年以上で、第一人者。現在は、食品会社の顧問、食品販売会社特別顧問(品質管理)に携わる。著書に「悲しき国産食品」「食品業界は今日も、やりたい放題」「食品選び・おとなの知恵 ちょっと高くても、コッチ!」など。

Twitter:@eQuqANeNct8MdU5

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