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田中圭太郎「現場からの視点」

チケットも格安設定…東京パラリンピック、全会場満員へ 魅力を目前で、想像超える体験

文=田中圭太郎/ジャーナリスト

 東京2020パラリンピックは2019年8月25日に開会式が行われ、翌日から12日間にわたって22競技540種目が21会場で実施される。出場する選手は史上最多の4400人が見込まれており、「フルスタジアム」が実現できるかどうかは、東京2020が過去最高の大会として歴史に残るかどうかを左右する。

認知度は上がっているが……

 パラリンピックのチケットの申し込みが、 最初からオリンピックのように最初の申し込みから、販売枚数を超える状況にならない理由は、日本ではこれまで障害者のスポーツを見たことがある人が、それほど多いとはいえない点にある。

 日本財団パラリンピックサポートセンターでは、一般社会でのパラリンピックに関する認知と関心について国内外で調査した。2016年のリオデジャネイロ大会の前後の変化を把握しようと、調査は2014年と2017年の2回にわたって行われた。

 認知についての質問では、日本でパラリンピックについて「内容を知っている」と答えたのは、2014年が77.1%、2017年が75.2%。リオデジャネイロ大会の後では微減だったが、認知度はドイツに次いで2番目に高い結果となった。

 ところが、パラリンピック以外の障害者のスポーツを直接観戦したことがあるかどうかの質問に対しては、2014年が4.7%。2017年はもっと低い3.8%だった。2017年の数字は調査した13カ国のなかで最も低く、2番目に低い韓国の8.8%の半分以下となっている。

 さらに、東京2020パラリンピックを直接観戦したいかどうかについては、2014年の15.4%に対し、2017年は17.6%。微増してはいるものの開催国、しかも史上初めて2回目のパラリンピックが開催される国にしては、かなり低い水準となっている。

 この調査以降も、認知自体は進んでいると考えられる。東京2020ではスポンサーになる場合、オリンピックとパラリンピックの両方を支援することを条件にした。オフィシャルパートナーやオフィシャルサポーターなどすべて合わせると、スポンサー企業は70社を超えている。テレビを見ていると、パラリンピックの選手が出演するコマーシャルが増えていると感じている人は多いだろう。

田中圭太郎/ジャーナリスト

田中圭太郎/ジャーナリスト

ジャーナリスト、ライター。1973年生まれ。大分県出身、東京都在住。97年、早稲田大学第一文学部東洋哲学専修卒。大分放送を経て2016年からフリーランスとして独立。警察不祥事、労働問題、教育、政治、経済、パラリンピック、大相撲など幅広いテーマで執筆。著書に『ルポ 大学崩壊』(ちくま新書・2023年2月9日発売)、『パラリンピックと日本 知られざる60年史』(集英社)。メールアドレスは keitarotanaka3000-news@yahoo co.jp、 HPはジャーナリスト 田中圭太郎のWEBサイト

Twitter:@k_taro_tanaka

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