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連載
飛田砂織「100年寿命時代のウェルネスビーイング」

60代以降の人生を狂わす「骨粗しょう症」による骨折、防ぐための食事術&生活術

文=飛田砂織/クリニックシュアー銀座院長、医師・医学博士
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 最近は、ビタミンDの骨の健康への重要性が指摘されています。ビタミンDは脂溶性で、体内に貯蔵されます。鮭、ツナ、えびなどの魚介類や卵など動物性の食品、きのこ類に多く含まれていますが、多くは日に当たることで皮膚によりつくられます。子供のビタミンD欠乏は「くる病」として知られています。成人以降になると、ビタミンDの血中濃度が適性値より低い方もかなり多いことが知られています。ビタミンDそれ自体は加齢により減少することが知られていますが、減少の原因は、紫外線による光老化(皮膚の日焼け)や、皮膚がんを予防するための日焼け止め使用、室内で多くの時間を過ごすことなどが想定されます。

 ビタミンDは腸でのカルシウムやリンの吸収、そして骨へのカルシウム沈着を促進し、骨を強くすることに働いています。ビタミンDの受容体は骨だけでなく全身にあるともいわれ、骨の健康のみならず、免疫や腸管など多数の臓器の健康にも関与していることが次第に明らかになっています。ビタミンDの全身の健康への効果については、別の機会に詳しくご説明したいと思います。

 今回は、女性ホルモンや男性ホルモンと骨の健康、ビタミンDの骨への作用についてお伝えしました。健康長寿を維持するのに、男女とも骨密度低下や骨質の劣化による骨折を予防することは大切なことです。それぞれのライフスタイルに合った方法で、健康な骨を保つようにしていきましょう。

(文=飛田砂織/クリニックシュアー銀座院長、医師・医学博士)

【参考文献】

1. NIH Consensus Development Panel on Osteoporosis Prevention, Diagnosis, and Therapy. “Osteoporosis Prevention, Diagnosis, and Therapy.”JAMA 2001, 285:785-95.

2. Ginde, A., et al. Demographic differences and trends of vitamin D insufficiency in the U.S. population, 1988-2004, Arch Intern Med 2008; 169(6):626-32.

3. Bischoff-Ferrari, H., et al. Fracture prevention with vitamin D supplementation: meta-analysis of randomized controlled trials. JAMA; 2005;293(18):2257-64.

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