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神戸教員間いじめ、ストレス充満の教育現場の構造的問題…傍観した同僚も校長も“共犯者”

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インターネット上で拡散されている、加害者の教員が被害者にいじめを与えている様子を収めたとされる画像

 神戸市立東須磨小学校の教諭4人が後輩の教諭にいじめを繰り返していた問題で、同小の仁王美貴校長が9日、市役所で記者会見した。被害に逢った20代の男性教諭への暴行は児童の面前でも行われていたということだが、いじめをなくすべき立場にある教師の間でいじめが起きたのは一体なぜなのか?

 加害者の1人である30代の男性教諭は2016年、男児を突き飛ばして腕を骨折させていたらしいので、怒りや攻撃衝動をコントロールできないうえ、自分の言動がどういう事態を招き、相手にどれほどの痛みや苦しみを与えるかに想像力を働かせることができない個人の資質の問題がもちろんあるのだろう。

 だが、それだけではなく、背景には教育現場の構造的な問題が潜んでいるように私の目には映る。こうした構造的な問題を、うつ病や適応障害の教師を数多く診察し、休職のための診断書を何十枚も書いてきた精神科医としての長年の臨床経験にもとづき、分析したい。

前校長の影響

 まず、この小学校で今年春まで校長を務めていた前校長の影響が大きいように見える。前校長をめぐっては、「パワハラを繰り返している」という趣旨の相談が市の内部相談窓口などに寄せられていたらしく、実際、被害教諭に「女性と遊ぶ暇があったら一人前になれ」などと職員室で叱責したことがあるという。

 その場に居合わせたら、「この若い先生には少々暴言を吐いてもいい」と思ったとしても不思議ではない。しかも、いじめの主犯格だった40代の女性教諭は、前校長のお気に入りだったらしいので、いじめの「お墨付き」を前校長からもらったように感じて暴走した可能性も十分考えられる。

 おまけに、被害教諭は昨年9月から前校長に相談していたが、今年3月に前校長から「(加害者の)男性教諭にお世話になってるんやろ。いじめられてないよな」などと言われたようだ。これでは、いじめはなくならない。むしろエスカレートしたのは当然だろう。

怒りの「置き換え」

 もっとも、前校長が今年春に別の小学校へ転任した後も、いじめは続いていたので、前校長のせいばかりとは言い切れない。いじめが続いた一因に、加害教諭が「面白ければ良かった」と説明したことからもわかるように、いじめによって味わった快感があると私は思う。

 このように他人をいじめることに快感を覚え、その快感をまた味わうためにいじめを繰り返す人は、怒りや欲求不満をため込んでいることが多い。だから、ストレス発散のためにいじめを繰り返していた可能性も考えられる。

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