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「平成検証」改正水道法の急所(5)

安倍政権の水道民営化、海外では水道料金高騰・水質汚染・汚職が社会問題化

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(4)予測費用収入総額と予測費用総額の「差」を「不足分」として現行規程の料金に上乗せした新料金案を算出。自治体はこれを「適正価格」とする条例改定案を議会に提出。

(5)規程の総括原価方式に基づき提出された「適正価格」は、改正水道法で謳われた「健全な経営の確保」に整合・合致するとされ、議会の反発は尻すぼみとなって条例改定案が通過。

(6)自治体は、広報紙で新料金を住民に伝え、記者クラブにも発表資料を配布。マスメディアは批判もせず地味に「広報」。

――新料金は、世論の反発を回避するために様子をうかがいながら段階的に行われる。ちなみに、水メジャーのヴェオリア社やスエズ社が本拠を置くフランスの首都パリでは、1985~2009年の24年間で水道料金が250%を超えるほど上昇した。

欧米では水道コンセッション/民営化で不正と汚職が蔓延

 イギリスでコンセッションが生まれたのは、日本のバブル経済が破綻した直後の1992年。その7年後に日本もこれを推進するためのPFI法を制定し、数度の法改定を経て現在に至る。“鵺”のような立場を量産する「官民連携」を政・官・財・学・報がこぞって崇め讃えた結果、世に不正と汚職がはびこることとなったのである。

 公共・公益事業にまつわる腐敗・汚職は今、世界的な規模で拡大・浸透・深化している。それは、かつてよりも大胆で巧妙だ。行政機関に組み込まれることで、さらに複雑化・巨大化したその仕組みが常態化すれば、もはやそれは国民の目に「不正・違法」ではなく「正当・合法」なものとして映り、ほかの事例同様に当たり前のこととして定着する。

 新PFI法と水道法改正は、「コンセッションによる事実上の水道民営化」への扉をこじ開けたが、他方、以下に記すように、官民連携のコンセッション推進は世界各地で腐敗・汚職を多発させてきた。安倍内閣とマスメディアは、その事実を法施行後の今も隠し通そうとしている。

 本連載(1)で既述したように、国内初となった浜松市の下水道コンセッション契約で運営権を握る特別目的会社HWS(浜松ウォーターシンフォニー)の6社連合は、その中核が仏ヴェオリア社の日本法人(ヴェオリア・ジャパン)である。同社は世界を股にかけるウォータービジネスで仏スエズ社と共に頂点に君臨する多国籍巨大水企業(通称:水メジャー、ウォーター・バロン)だ。

 同社の本拠フランスでは19世紀以降、水道や鉄道などの公的インフラでコンセッション方式による行政契約が推進されてきた。だが、それは汚職をはじめとする数多の問題をはらむものだった。次々と露呈する問題で世論の反発が高まり、行き詰ったフランス政府は1993年に「汚職の防止並びに経済生活と公的手続における透明性に関する法律」(通称「サバン法」)を制定、表向きは規制を強化した。

 ところが、同法の施行後もコンセッションは汚職を生み続けたのである。

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