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『シャーロック』の強みは「重すぎない」ミステリーと「大河ドラマ級」のキャスティング

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シャーロック – フジテレビ」より

 放送前から、「1980年代に放送された『シャーロック・ホームズの冒険』や、2010年代に放送された『SHERLOCK』と比べてどうなのか?」「シャーロック・ホームズにあたる主人公の職業が“犯罪捜査コンサルタント”でいいのか?」などの批判的な声も上がっていた、月9ドラマ『シャーロック』(フジテレビ系)。

 いざ放送が始まってみると、相変わらず批判的な声もあるものの、主演・ディーン・フジオカのカッコよさだけでなく、脚本・演出・キャスティングなどを称えるコメントが徐々に増えつつある。

 ここでは「見ていない人のほうが圧倒的に多い」という判断から、『シャーロック・ホームズの冒険』や『SHERLOCK』のことは一切気にせず、月9ドラマ『シャーロック』のみを掘り下げていきたい。

「目につく、鼻につく」ディーンの魅力

 ここまでの3話を振り返ると、やはり際立っているのは主人公・誉獅子雄(ディーン・フジオカ)のキャラクター。

「若い頃から不可解な事件の謎を解いてきた天才である一方、一歩間違えれば犯罪者になりかねない衝動を抱えた危険な男」「主に警察から舞い込む依頼の中から、興味のあるものだけを受ける自由気ままな男」「バイオリンとボクシングが得意な男」という怪しさをかき集めたようなダークサイドの男であるにもかかわらず、ディーンのパーソナリティを生かしてスタイリッシュな印象を与えている。

 黒の超ロングコートを愛用、メガネや帽子など個性的な小物、皮肉たっぷりの話し方、推理のときに弾くバイオリン、不意に打ち込むシャドーボクシング……。いわゆる目につく、鼻につくものばかりだが、それでもディーンならではの華やかさで、不快さを感じさせない。

 さらに、ボイスチェンジャーやウソ発見器で相棒の若宮潤一(岩田剛典)をからかう茶目っ気を見せるなど、ダークサイドやスタイリッシュに振り切っていないのもポイントのひとつ。週はじめの月曜に放送されるドラマは、重くなりすぎてもカッコつけすぎても敬遠されがちなだけに、絶妙のバランス感覚ではないか。

「重くなりすぎない」という点では、扱う事件や犯人への追及も同様。実際、ここまでの3話で扱われた事件は、医師の変死、替え玉遺体、地面師詐欺であり、特に目新しいものはなかった。

 また、当作は謎解きを楽しむミステリーでありながらも、「キャスティングを見れば犯人がわかる」という『古畑任三郎』(フジテレビ系)のような“倒叙”に近いスタイル。ただし、獅子雄は古畑のようなねちっこい追及を繰り返すことはなく、クールかつシンプルに追い込んでいく。つまり、「本格的な謎解きよりも、キャラクターの魅力で楽しませよう」という作品なのだ。

豪華ゲスト俳優の顔ぶれにも注目

 そんなバランスに配慮した作品を手がけているのは、フジテレビの太田大プロデューサー。太田プロデューサーは、昨春に『モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―』、今年1月に『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』、そして今秋の『シャーロック』と、古典文学の現代日本版を3作連続で仕掛けている。

 しかも、その3作すべてで主演にディーンを起用。『シャーロック』では、相手の心を見透かすクレバーさ、ボクシングで見せる身体能力の高さ、バイオリンが似合う佇まいなど、ディーンを魅力的に見せる術を知り尽くしている。

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