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JDI、市場で“ジ・エンド”が取り沙汰…今後1カ月が山場、アップルに生死握られる

文=編集部
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 JDIは再建策の練り直しが急務となる。菊岡社長は、「オアシスから1.5億~1.8億ドルを調達し、米アップルは検討している1億ドルの支援を2億ドルに増額する。その他の企業からの0.5億ドル分と合わせ、10~11月までに、最大で計4.3億ドル(約460億円)の確保を目指す」と言明した。新たな出資者が見つかれば、改めて株主総会を開く方針だ。

 筆頭株主の官民ファンドINCJ(旧産業革新機構)から8~9月に計400億円の追加融資を受けており、「当面の資金繰りは万全だ」と強調。「法的整理は考えていない」と強気の姿勢を崩さなかった。新しく社長になったばかりである。「法的措置」などとは口が裂けても言えない立場だ。

 だが、不安要素は残る。オアシスはJDIが総額で600億円を調達することを、出資する条件としている。600億円集めることができるのだろうか。菊岡社長は「改めて(条件を変更した上で出資するという)確約をもらえるようにオアシスと交渉する」と述べた。二転三転する条件変更を、オアシスが受け入れる保証はない。

アップルの動きが焦点

 アップルの動きが最大の焦点だ。9月27日付米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、<JDIに対し、アップルは当初の倍の2億ドル(約214億円)の出資を検討している>と報じた。同紙によると、アップルがJDIに出資を行う理由は2つ。1つは有機ディスプレイを安価で調達するため。iPhone11Proシリーズで用いられている有機ディスプレイの供給メーカーは、中国のBOEや韓国のサムスンディスプレイなど。コスト高になっており、iPhone11Proシリーズの本体価格を高くしなければならなくなった。JDIは今後、数年内に有機ディスプレイの量産体制の構築を目指している。<アップルはJDIに有機ディスプレイ供給の役割を期待している模様>とWSJは伝えた。

 出資するもう1つの理由は、アップルが2020年に発売するローエンド~ミッドレンジ帯のスマートフォン。この新型スマホの液晶ディスプレイ調達は、JDIが中心的な役割を担うので、アップルにとってJDIの存在は、依然として大きなものになる。現在のJDIの主力製品は、iPhoneの下位モデル向け液晶ディスプレイだ。上位モデルはすでに有機モデルを採用しているからだ。

 今年1月、「アップルは2020年に発売するiPhoneの全モデルで有機ディスプレイを採用する可能性が高い」との報道が駆け巡った。「液晶モデルの廃止」ならJDIの息の根が止まる、と取り沙汰された。ところが来春、JDIの液晶を使った廉価版のiPhoneの投入が見込まれることから、首の皮一枚でつながった。とはいっても、アップルが新機種で有機ディスプレイを全面採用するといわれている20年秋以降、液晶ディスプレイを搭載したスマホが生き残るかどうかはまったく不透明だ。

 JDIの新しい再建支援策はアップルの動きをにらんだものになる。JDIは収益力の悪化から19年6月末の純資産は772億円のマイナス。債務超過に陥っている。JDIの息の根を止めるのは、再建案がまとまらなかった時なのか。それともアップルが液晶モデルを全面廃止する時なのか。JDIがジ・エンドを迎える日は近い。

(文=編集部)

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