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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

私が最近ヘビーユーザーになった“ムチャクチャ超役に立つ”無料ネットサービス

文=大﨑孝徳/デ・ラ・サール大学Professorial lecturer
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 こうした無料会員の獲得および有料会員化に関して、筆者が最近よく利用している英文校正サイトGrammarlyのケースを紹介したい。Grammarlyは、2009年にアメリカ・サンフランシスコで設立され、AIによる英文校正サービスをネットで提供している。有料会員の場合、利用料金は月30ドルだが、年間契約するとひと月当たり12ドルになる。

 具体的なサービス内容に関して、まず会員が作成した英文をGrammarlyのサイトにアップすると、瞬時にチェックが行われる。そして、さまざまな情報が提供される。まず、英文の完成度に対して、総合得点が示される。次に、正確さ(文法の誤りなど明らかなミス)と明快さ(一般にwordyと呼ばれる、間違いではないが言い回しがくどいという問題)という2つの視点からチェックされ、修正に関する助言が示される。こうしたポイントを一つひとつ修正していくごとに総合得点が上がっていく。こうした作業にはゲームのような感覚があり、楽しくもある。無料会員は、ここまでのサービスを受けることができる。

 こうした無料サービスにより、楽しみながら基本的なミスを修正できるのはありがたいことだが、修正が終わると、「さらによりよい文章にするために、単語の選択〇〇カ所、読みにくい文章〇〇カ所、セミコロン・引用符などの誤用〇〇カ所など、計〇〇カ所の修正ポイントがあります。続きはプライム会員(有料会員)登録後に……」といった、お知らせというかプロモーションが表示される。具体的な事例を挙げると、筆者が作成した文章は概ね65点程度と採点され、指示通りの校正を行うと75点程度にはなる。しかし、逆をいうと、有料会員になることなく80点を超えることはできないという、筆者にとっては恐ろしい仕組みになっている。もちろん、無料会員の有料会員化という視点で捉えるならば、素晴らしい仕組みが構築されているといえる。

 いまだ無料会員でがんばっているが、さすがにそろそろ年貢の納め時かなと思う今日この頃である。
(文=大﨑孝徳/デ・ラ・サール大学Professorial lecturer)

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