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サッカー日本代表の新たなユニフォームのデザインが発表された。
日本サッカー協会(JFA)と日本代表のオフィシャルサプライヤーを務めるアディダスジャパンは11月6日、カタールワールドカップ・アジア2次予選をはじめとして、来年のAFC U-23選手権や東京五輪などで着用するユニフォームを発表し、記者会見を行った。代表ユニフォームは、およそ2~3年に一度のペースでリニューアルされている。
日本代表の新ユニフォームのデザインについては10月中旬、海外のウェブサイトをはじめ、日本国内のメディアでも“迷彩柄”になると報じられ、画像も出回った。その際、「迷彩柄はファッションとしてはいいが、代表ユニフォームとしてふさわしくない」など、否定的な意見がネット上にあふれた。その後、アディダスジャパンは「当社の発表に基づくものではございません」と否定し、サッカーファンは安堵したという経緯がある。
また、10月30日にはアディダスの公式ツイッターで「日本のすべてのサッカーファンへ。サッカー日本代表2020ユニホームが11月6日に解禁。みんなが見上げる空はひとつだ」と投稿し、新ユニフォームのテーマが“空”であることを示唆していた。
そんななかで新ユニフォームが発表され、アディダスの担当者は「日本晴れ」がコンセプトであると語り、ユニフォームの前面は「それぞれの地点の人々が見てきた空がひとつになっていくさま」が、後面は「ひとつになった空が向かっていく最高の青空」が表現されていると説明した。
これを受けてスポーツ紙やサッカーメディアなどでは、現代表選手や元代表選手、森保一監督の「かっこいい」「テンションが上がる」「斬新なデザインだ」といったコメントを掲載しており、総じて好評であるかのように見受けられる。
だが、サッカーファンたちからは批判的な声が殺到している。一部のファンが反対しているというよりは、肯定的な声はほぼない印象だ。
「空がテーマとか説明しても、実際には迷彩柄」
「ダサすぎる」
「センスがない」
「これまでの日本代表の歴史をぶち壊すデザイン」
「日本晴れではなく、ただの迷彩柄にしか見えない」
「歴代最悪。練習用だけにしてほしい」
「ダサいを通り越して恥ずかしい」
「ユニフォームのデザインも最悪だが、ソックスの色が究極にダサい」
「迷彩柄とリークがあったときは誤報であってくれと願ったが、実際のユニを見て心が折れた」
一貫したコンセプトのない日本代表ユニフォーム

そもそも日本代表では、1930年代から青いユニフォームが用いられ、その後はしばらく青基調、白基調のユニフォームが入り混じる。88~92年には赤いユニフォームになるが、92年以降は「青系」となっている。
アディダスは99年以降、JFAとオフィシャルサプライヤー契約を結び、日本代表にユニフォームを提供してきた。日本代表は“サムライブルー”との愛称が定着した感があるが、基調となるのは「青系」ではあるものの、スカイブルーになったり濃紺になるなど、日本代表としての明確なカラーはないのが実情だ。
他方、世界の代表ユニフォームに目を向けると、細かいデザインは変更されても、色やコンセプトは大きく変わらないという国が多い。特にサッカーの強豪国や伝統国ほど、その傾向が強い。国旗をモチーフにしたデザインや色使いの国も少なくない。また、ほかの競技とも共通するデザインを取り入れている国もある。
日本はこの20年ほどで、少なくともアジアではサッカー強豪国といえる地位を築いてきた。だが、数年に一度改定するたびに色もデザインも大きく変わり、一貫したコンセプトを感じにくい。
新たなファン層を開拓したり、古参のサポーターにも定期的に買い替えてもらうためにも、常に新たな試みを取り入れたユニフォームを作成したいというメーカー側の思惑もあるのかもしれない。だが、少なくとも国を代表するチームのユニフォームは、ファンや選手が誇りを持って着られるものであってほしい。
(文=編集部)