ちょうどそのころ、ク・ハラさんの自殺未遂がありました。ク・ハラさんは今年1月に日韓の事務所との契約が終了していて、あまり仕事がうまくいっている感じはしませんでした。日韓関係の悪化もあり、KARAの時代から親日派と見られていたク・ハラさんへの韓国国内の風当たりは強かったと思います」

 同記者によると、ク・ハラさんは東日本大震災時に多くの義援金を寄付したり、マスコミなどから受けた竹島(韓国名;独島)の領有権に関する質問をスルーしたりするなど、日韓関係に配慮する姿勢が目立っていた。さらに日韓関係の悪化のあおりを受けるかたちで、ク・ハラさんのこうした行動を掘り起こして、インターネット上で批判する声が目立ったという。

ウェルテル効果も影響か

 韓国芸能界に詳しいジャーナリストの高月靖氏は今回の事件を次のように解説する。

「先月14日には、女性アイドルグループf(x)の元メンバーで歌手のソルリさんが自殺しました。たて続けに発生したアイドルの訃報を韓国メディアはどこも大見出しで報道しています。韓国では2017年12月に、人気男性アイドルグループSHINee(シャイニー)のメンバー、キム・ジョンヒョンさんも自殺で亡くなっています。芸能界がアイドルを“商品”として扱い、アイドルたちは常に成功を求められ、プライベートもないという労働環境を批判する指摘がありました。

 もともと韓国では自殺率が高い状況で推移しています。韓国の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は16年で25.6人、年間の自殺死亡者数は1万3092人でした。自殺率の高さは13年間連続でOECD(経済協力開発機構)加盟国中第1位(OECD加盟国の平均12.1人)でした。17年に自殺者数は1万2463人となり、前年に比べ629人(4.8%)減少しましたが、それでもOECD加盟国の中ではリトアニアに次いで2番目。自殺予防のため国家的な対策が求められています。こうした背景にはタレント活動に限らず、競争過多でドロップアウトしたらなかなか復帰できない社会状況があります。

 そのほか5月の自殺未遂に際しては、うつ病を患っていたことも伝えられました。ネットの中傷の書き込みにも、相当悩まされていたと言われています。

 また韓国の一つの傾向として、有名タレントが自殺した後、一般のファンの方が命を絶つ事例も数多くあります。『ウェルテル効果』とよばれる現象ですが、ク・ハラさんも親しかったソルリさんが亡くなったことが大きなきっかけになったのではないかと思います。

 ク・ハラさんは11月にソロアルバムをリリースするなど、日本での活動を本格化していた最中でした。残念です」

 ク・ハラさんはK-POPブームの火付け役として、日韓双方のファンのために力を尽くしてきた。冥福を心から祈りたい。

(文=編集部)

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