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小早川隆治「日本のクルマづくり~さらなる志・凛・艶・昂を目指して~」

マツダCX-30は“私のカーオブザイヤー”…デザイン、質感、パッケージングに加えて走りも魅力的

文=小早川隆治/モータージャーナリスト
マツダCX-30は私のカーオブザイヤー…デザイン、質感、パッケージングに加えて走りも魅力的の画像1
マツダの「CX-30」(「MAZDA CX-30|新世代クロスオーバー SUV|マツダ」より)

 世はまさに「クロスオーバーSUVブーム」と言ってもいいぐらいにクロスオーバーの新型車の導入が相次ぎ、販売台数が拡大している。9月に導入されたマツダの新型クロスオーバーSUV「CX-30」の20S L-Package(2リッターガソリンエンジンのFF)に箱根や千葉などの変化に富んだ走行条件下で試乗することができたので、その印象も含めてご報告したい。

主査のメッセージ

 まずは、CX-30担当主査の佐賀尚人氏のメッセージをご紹介しよう。

「私たちが大切にしたものは、誰が運転してもちょうど良い大きさと感じられることを追求したボディーサイズにより、どこへでも行きたくなるフットワーク、感性にあったものを所有する歓びを具現化したデザイン、家族、友人との充実した時間を共有できる十分な室内空間、高い車両性能がもたらす心地良さと安心感からくる心のゆとり、これらすべてを、CX-30を通して提供することを目標とした」

外観スタイル

 日本の美意識を礎として深化したマツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」を採用した新世代商品の第2弾で、「Car as Art」(クルマはアート)と呼べるレベルまで美しさを追求したというCX-30の外観スタイルは、クロスオーバーSUVのなかでも特筆に値するレベルに仕上がっている。

 書道の筆づかいの動きである「とめと払い」をテーマに、面の動きで「反り」や「移ろい」を表現したとのこと。美しく生命感を感じる造形で、下部の幅広のクラッディング、寝かされたDピラー、クーペ風のリヤスタイルなども大きな役割を果たしていると思う。

内装デザイン

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 人間中心の思想と、日本の伝統的な建築に見られる「間」の考え方に基づいてデザインしたという内装デザインも非常に魅力的で、質感も満足のいくレベルだ。メーターフードを起点に助手席のドアトリムまで続くウィング状のカーブ、ドライバー中心のコックピットデザインも好感が持てるとともに、前後シートの形状、着座感も良好で、ステアリングホイールの形状、触感は国産車のなかでは群を抜いており、走ることが非常に気持ち良く楽しいクルマに仕上がっている。

 若干気になったのは、走行中に制限速度が表示されるのは便利なのだが、自分が走行していない側道の数値がかなりの頻度で表示されたことだ。

ボディーサイズと室内空間

 CX-30は「CX-5」より一回りコンパクトで、最小回転半径も5.3mと混雑した市街地でも扱いやすく、立体駐車場も使えるのがうれしい。そのわりにはCX-5と同等の前席カップルディスタンス(運転席と助手席の距離)が確保され、後席乗員のスペースも良好で、大人4人が快適に過ごせる室内空間に加えて430Lの荷室容量が確保されており、最廉価モデルを除いて「パワーリフトゲート」が標準装備される。

車両性能と心地良さ

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 今回試乗したのは2リッターエンジンの前輪駆動モデル(車両本体価格279万4000円)だが、動力性能に不足はなく、エンジンは高回転まで気持ち良く回り、価格的にもリーズナブルだ。ディーゼル、AWDは短時間の評価しかできておらず、間もなく導入されるSKYACTIV-Xにもまだ試乗する機会を得られていないので、これらのモデルに対するコメントは差し控える。

小早川隆治/モータージャーナリスト

小早川隆治/モータージャーナリスト

1941年生まれ。学習院大学卒業後、東洋工業(現マツダ)に入社。RX-7&モータースポーツ担当主査、北米マツダ副社長などを務める。退職後、モータージャーナリストとして活動。日本自動車研究者ジャーナリスト会議監事。

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