大戸屋、『ガイア』密着で“壮絶なブラック企業ぶり”を全国に晒す…早くも客離れの兆候

大戸屋の南池袋店(「Wikipedia」より/Asanagi)

 12月10日に放送された経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)の内容が波紋を呼んでいる。この日の放送は「人生が変わる働き方」シリーズの第4弾「残業を減らす!45時間の壁」として、大手定食チェーン「大戸屋」に120日間密着した様子が放送された。

 政府が進める働き方改革により、今年4月から大企業を中心に残業時間の規制が義務付けられた。厚生労働省は、上限は月に45時間、年間360時間まで(臨時的、特別な事情がある場合を除く)と定めている。また、月45時間以上の残業は年間6カ月までとなっており、違反した場合は企業側に30万円以下の罰金か6カ月以下の懲役が科せられる。

 そんななか、同番組では新宿東口中央通り店、中野北口店、吉祥寺店の3人の店主に密着。それぞれに葛藤がありながらも、試行錯誤しながら残業時間を減らしつつ成果を上げようとする、生々しい様子が映し出されていた。そもそも、この3人の店主のうち2人はすでに直近6カ月の残業時間が45時間を超えており、残る1人も45時間以下だったのは1カ月だけ。多い月では90.5時間と、上限の2倍に及んでいた。

 いわば長時間労働が常態化するなか、ある店主は人手不足を解消するために1時間単位で単発アルバイトを募集できるサービスを利用したものの、それが裏目に出て、かえって自身の残業時間が増えることに。山本匡哉社長がその店主を本社に呼び出し、「空回りなんだって、努力が」「お店なくなるよ」「そのときは当然、今までがんばっていようが、店主を降ろすしかないよ」と叱責する様子も放送された。

 また、山梨県の研修センターで年に一度開かれる「店主会」では、全国の店主たちに山本社長が「時間外労働は何時間だった?」と質問。すると、ほとんどの店主が規制を超える残業をしている実態が明らかになり、100時間を超えるケースもあった。そのなかで、山本社長はある店主に「本気になってる? 目が死んでるんだけど。本気でやってるように見えない」と強い口調で追及していた。

 これらの場面に対して、視聴者からは「ブラックすぎる」「現場の状況をよく知らないから残業の本当の原因がわからず、店長の努力不足のせいにしているだけでは」「具体的な戦略を示さないで精神論や根性論だけでは限界がある」「店主を死んだ目にさせてるのは誰?」「こんなパワハラ的言動が放送されて大丈夫なのか」といった声が相次いだ。

 なかには、「大戸屋のイメージダウンにしかならない」「しばらく行く気しないわ」「こんな社長の会社なら行くのやめようかな」と客離れにつながるような動きも見受けられる。

 番組内で「身を犠牲にしてそれを美学にしてきた社員たちは、その働き方を否定される時代になった。これからの時代に向けた成長を達成していかなければいけない」と語っていた山本社長は学生時代のバイトからトップに上り詰めた経歴の持ち主で、自社の現状に危機感を抱いていることは確かだろう。ある店主が従業員からの「時給を上げてほしい」という要望をぶつけたところ、すぐに時給アップを決定していた。

 また、残業が減ることで結果的に給料が下がることを懸念していた店主には「がんばったら給料が減ったという仕組みには絶対ならない」と約束するなど、店主の不安を取り除くような言動も見せていた。

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