ワークマン、純利益100億円突破…時価総額でマック超え、巨大店舗もオープン

 18年9月5日、東京都立川市の三井不動産商業マネジメントが運営するショッピングセンター(SC)「ららぽーと立川立飛」に新型店「ワークマンプラス」1号店をオープンした。作業服を中心に扱う既存店と異なり、スポーツやアウトドア系の衣料を専門に扱う。ららぽーとにはアウトドアの有名ブランドも出店しているが、新型店の中心価格帯は1900~2900円。価格面で差をつけた。

 栗山清治社長(当時)の決断だ。09年に社長に就任した栗山氏は、減り続ける労働人口に危機感を募らせた。プライベートブランドを立ち上げ、アウトドアやカジュアルの市場に舵を切った。低価格を売りにするPB商品が売れたことから、新型店「ワークマンプラス」を立ち上げることにした。既存店を次々と改装し、「プラス」に切り替えていった。10月末現在の店舗数855店のうち「ワークマンプラス」が137店となった。PB商品は947アイテムとなり、チェーン全店売上高構成比の44%を占めるようになった。

 栗山氏は19年4月、取締役に退き、6月の株主総会で取締役も退任した。栗山氏はPB商品の強化で8期連続の増収増益を達成。中興の祖と呼ばれている。「ワークマンプラス」の出店を拡大するのを機に、経営の若返りを図った。

 社長の椅子を引き継いだ小濱英之氏は、路面店やSC内への出店や既存店の改装を進め、20年3月末までに「プラス」を169店まで増やす計画を掲げる。10月からの消費増税で、慎重な見方をする小売企業が多いなかで、ワークマンは強気だ。20年3月期の売上高は前期比10%増の733億円、純利益は11%増の108億円を見込んでいる。11月の既存店売上高は前年同月比24.1%増、客数は同18.6%増、客単価は同4.6%増と好調を維持している。気温の低下に伴い、防寒着でありながら伸縮性に優れた「AERO STRETCH」シリーズなどが売れた。

 11月末現在の店舗数は855店舗。スクラップアンドビルドでワークマンプラスは147店舗となった。ワークマンプラスは増え続けている。ファッション衣料は浮き沈みが激しい。「ワークマン女子」の熱いエールで連続増収増益の記録を更新できるのか。新社長は息を抜けない。

 ベイシアグループの創業家一族などが株式を保有しており、株式市場に流通する株式が少ない。ワークマンの株価は期待先行で高騰したが、今後の株価の動向は秋冬のPB商品で空調ファン付き作業服に肩を並べるような大ヒット商品が生まれるかどうかにかかっている。

(文=編集部)

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