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黒川智生の「アパレル、あばれる」

中国企業幹部が東京を視察して鋭く指摘した“日本のアパレル”の本質的課題とヒント

文=黒川智生/VMIパートナーズ合同会社代表社員
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中級の国内ブランドは、中国のそれと比較してもコスパが良いように見える。着やすい素材を選んでいるだろう。でもコスパがすべてではない。着る人の個性を出せる服としてどうだろうか? むしろシンプルで、少し老いた感じも受ける」

 これは、営業責任者の意見である。

 一日の終わりに厳しめの言葉であったが、彼女の指摘には同意できる人が多いのだろう。彼女とて、自分の国では多くの競争に晒され苦労しているがゆえの発言かもしれない。「せっかく日本ですから、清酒を飲みます!」と彼らは注文を続けたが、異なる国で同じ仕事に携わる者として、考えさせられる時間であった。

 折しも、日本百貨店協会より、19年10月のインバウンド売上が、前年対比金額で13.8%減(購買客数は14.9%減)との状況が公表された。金額は2カ月ぶりの減だが、客数では5か月連続の減という。この機会にインバウンド消費のなかで大きなボリュームを占める中国勢力、そのなかでも商品の性格や細部を理解する人たちから、次の“あばれるヒント”をもらうこともできるだろう。

(文=黒川智生/VMIパートナーズ合同会社代表社員)

●黒川智生

VMIパートナーズ合同会社代表社員。國學院大學文学部史学科卒。(株)ワールドにてアパレルブランド業務を担う。2006年3月独立。東アジアのファッションブランドを主な対象として「BRANDING」「MERCHANDISING」「LOGISTICS」の分野で専門的なサービスを提供している。一般財団法人ファッション産業人材育成機構(IFIビジネス・スクール)では、各種クラスで講師を担当。

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