そんななかで、投資家の関心を集めたのがロボットだ。7~9月期の受注高は前年同期比3%増の536億円と2四半期連続で上向いた。欧州、中国で自動車向けをはじめ全般的に減少したが、北米の自動車関連向けの需要が底堅かった。ロボット部門の売上は全体の38%を占め、FA部門(29%)を上回る。高収益のFA部門の売上が激減したことが、利益の減少に直結した。

 ファナックの業績は中国の景況を敏感に反映してきた。中国政府はIT技術を用いて2025年に世界最高水準の生産能力の向上を目指す「中国製造2025」を掲げる。これがロボットやNCの需要を高め、ファナックの業績拡大につながった。だが、中国からの7~9月期の受注高は前年同期16%減の186億円に落ち込んだ。台湾・韓国など中国以外のアジアの受注高も40%減の149億円だ。2年前の17年7~9月期のアジア(中国・台湾・韓国などの合算)の受注高が837億円あったから、凄まじい落ち込みぶりだ。

 ファナックは、2020年以降の市況回復をにらみ、ロボット事業をテコ入れする。だが、米中貿易戦争の先行きは見通せない。高収益企業ファナックにとって、中国が最大のリスク要因となった。

(文=編集部)

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