箱根駅伝に番狂わせか…東大や山梨学院大を擁する学生連合チームの“雑草魂”に要注目の画像2
東京大学の阿部飛雄馬選手。10月の箱根駅伝予選会にて。(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

東大の阿部は“まだまだ伸びる”

 連合チーム入りした選手たちが予選会で残したハーフマラソンの成績を見ると、やはり突出して速い選手はいない。しかし、1時間3分台の山口武(東京農大)を筆頭に、上位10人は全員、同5分台に収まっている。箱根本番で上位に食い込むだけの力は十分すぎるほど持っているのだ。

 また、今回の連合チームには個性的な選手が少なくない。主将を務める阿部飛雄馬(4年)は東京大学のランナーで、卒業後は大学院に進学することが決まっている。私立大学のような練習環境には恵まれなかった分、「効率良く練習すること」や、徹底した自己管理で晴れ舞台を勝ち取った逸材だ。

「東大の阿部には『まだ伸びしろがある』という声が、強豪校の監督たちからも聞かれました。予選会ハーフマラソンの個人成績なんですが、前回の224位から64位に上げてきたんです。予選会は異常な暑さを記録し、全選手が成績を伸ばせませんでした。そのなかでこれだけ伸びたわけですから、箱根本番ではもっと成績を上げてくるかも……と警戒する監督もいましたね」(前出・体協詰め記者)

 現在はあいおいニッセイ同和損害保険所属のプロランナーで、かつては“埼玉県庁所属”という異色のプロフィールで話題を呼んだ川内優輝も、学習院大学時代には連合チーム入りし、2007年と2009年の二度、箱根駅伝を走っている。卒業後に世界レベルに成長した経歴を考えると、連合チームの存在意義はやはり大きいといえよう。

山梨学院大の本気のサポート

 今回の2020年大会に向けては、箱根の常連校でもあった山梨学院大学が予選会で散っている。しかし、同大学の日本人トップの渡辺晶紀(2年)が、やはり連合チームに選ばれており、こちらは「連続出場が33回で途切れた悔しさ」をぶつけてくるだろう。山梨学院大といえば箱根を知り尽くした大学でもあり、当然、学校全体として渡辺には区間ごとの「風の特徴」や「走路の起伏」などの極意を伝え、サポートしてくるものと思われる。

 波乱を起こしてやるという意気込みが、「10人選出の内輪の記録会ナシ」につながったのかもしれない。たとえ参考記録扱いでも、箱根駅伝では本気で勝ちを取りにいく。1月2日・3日の2日間、連合チームの雑草魂をバネにした力走が、日本中を興奮させるかもしれない。

(文=美山和也)

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