日立製作所、鮮やかかつ理想的な「選択と集中」断行…富士フイルムとウィン・ウィン取引達成

 富士フイルムにとってライバル企業の苦戦はチャンスだ。今後、GEのように生き残りのために事業を売却せざるを得ない企業は増える可能性がある。そうした展開が現実のものとなったとき、富士フイルムがより有利な条件で資金調達を行い、ヘルスケア分野での資産取得を実現できるか否かは、今後の成長に大きく影響するだろう。

 富士フイルムは社内の体制も強化しなければならない。再生医療などの成長期待の高い事業を育成するために、研究・開発を強化することは避けて通れない。同時に、自社の強みである画像処理技術と画像診断機器を結合し、さらに高性能な製品を生み出すなどして収益増加も実現しなければならない。その上でフリーキャッシュフローが増えるなどすれば、市場参加者は同社の強さを認識できる。それは、富士フイルムがより有利な条件で資金を調達することを支えるはずだ。

 現状画像診断機器分野におけるライバル企業とのシェアの差が大きいことは確かだが、富士フイルムが競争上不利なポジションにあると論じるのは早計に思う。今後の取り組み次第で同社がヘルスケア事業の成長を実現し、さらなる期待を集めることは可能だろう。その実現に向け、富士フイルムが世界経済の変化にどう対応していくかに注目が集まるだろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

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