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進学校中退や自殺に至る例も…無意識の「教育虐待」で我が子の将来を不幸にする親たち

文=真島加代/清談社
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教育虐待をする親もまた被害者である理由

 また、実は教育虐待をする親には被害者の一面もあるという。

「“子どもの教育は親の責任”という日本の教育観は多くの親子を苦しめます。また、教育虐待をしてしまう親のなかには、親からのネグレクトなど自身が育った家庭環境が起因しているケースも少なくありません。彼らは数十年前に受けた家族の機能不全による構造的な被害者である可能性が高いです」(同)

 教育虐待の連鎖は親の親世代から続いているのだ。そもそも、教育虐待は必ずしも親子の間でのみ生じるものではない、とおおた氏。学校内で起きれば、「ブラック校則」「パワハラまがいの指導」「指導死」などに置き換わるという。

「教育虐待は『エデュケーショナル・マルトリートメント(教育上不適切な扱い)』という言葉と同義です。親を含めて、学校や社会の価値観が子どもたちを不適切に扱っていることを指しています。本来、教育虐待は社会全体の問題なのです。教育虐待をする親だけを糾弾するのではなく、社会全体の教育システムや教育観を変えなければ、根本的な問題の解決にはならないんです」(同)

 未来を担う子どもたちが教育によって潰されている現実は、すぐそばにある。それでもなお、苦しむ子どもから目を背けることができるだろうか。

(文=真島加代/清談社)

『ルポ教育虐待 毒親と追いつめられる⼦どもたち』 「教育虐待」とは、「あなたのため」という大義名分のもとに親が子に行ういきすぎた「しつけ」や「教育」のこと。どこまでの厳しさは許されてどこからが教育虐待なのか、教育虐待を受けて育つとどうなるのか……。気鋭の教育ジャーナリストが壮絶な現場に迫りその闇を照らす「救済の書」。 amazon_associate_logo.jpg
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