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六代目山口組がダンプ特攻受けるも「即日和解」…快進撃の髙山体制で「大物と縁組」情報も

文=沖田臥竜/作家
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ダンプ特攻が行われた現場の当日の様子

「松葉会の縄張りに、堂々と六代目山口組の事務所があるのは許せない」

 逮捕された松葉会系組員は、このように供述したと報じられた。同じヤクザ社会でも、関東と関西では縄張りというものに対する意識の違いが存在している。関西はどちらかといえば弱肉強食。力でその土地に根を下ろし、さらにその根を張りめぐらせていくのである。対して関東には、昔ながらの伝統を受け継ぎ、その縄張りを守っていくという意識が強くある。

 1月17日午前4時ごろ、東京都足立区にある六代目山口組の二次団体である良知二代目政竜会の本部事務所にダンプカーが突っ込んだ。その後、警察へと出頭してきたのが、指定暴力団とされている、松葉会の二次団体である榎戸一家組員であった。

 良知二代目政竜会はつい先日、名称の変更と共に本部事務所を足立区内に移転させたばかりであった。

「ダンプが突っ込んだ周辺は、昔ながらの榎戸一家の縄張り。良知二代目政竜会サイドでも、榎戸一家の縄張りに本部を移転させるにあたり、軋轢を起こしてはまずいと松葉会系の別の二次団体のトップに断りを入れていたという話だった。だが、その後に、榎戸一家サイドが反対しているとなり、本部移転後の近い内に両組織の首脳陣らで話し合いが行われる予定になっているという噂があった矢先に、榎戸一家組員が思いあまってダンプ特攻を起こしてしまったようだ」(業界関係者)

 だが、そもそもは六代目山口組と松葉会は親戚関係にあり、事件後、その日のうちに両組織の最高幹部らによって話し合いの場が設けられ、すぐさま和解が成立しているようだ。

 今回のケースは、一時的に衝突を起こしてしまったが、和解を進める中で、被害を受けた六代目山口組による松葉会への影響力はさらに増したともいわれる。このような、六代目山口組による、組織力強化のための他団体との“外交”は着々と進んでいるようだ。そのひとつとして今度は、六代目山口組最高幹部と、独立系の他団体トップとの縁組が噂されているのである。

「去年末から、六代目山口組執行部の一翼を担う大親分と山陰地方で活動する独立組織のトップとが、来月にも兄弟盃の儀式を山陰地方で執り行うのではないかという情報が流れています。この2人の親分は、若い頃に塀の中での辛苦を分かち合った間柄という話です。実現すれば山口組分裂騒動後、もっとも話題となる他団体との縁組といえるのではないでしょうか。また先日、任侠山口組が名称を絆會に変更しました。代紋は、ローマ字をあしらった斬新なものとなるので、そこからも山口組の匂いは一掃されているという話です。六代目山口組は、内部に対しては信賞必罰ともいえる組織改革を断行させたと思えば、対峙する神戸山口組サイドに対しては、立て続けに攻撃を行う。さらに、他団体との関係強化も積極的。すべては、昨年10月の髙山清司若頭の出所後に行われた動きです。やはり、実行力と求心力を伴う髙山若頭は、近年稀にみる極道といえるのではないでしょうか」(ヤクザを取材するジャーナリスト)

 特定抗争指定暴力団に指定されても、強烈なリーダーが戻ってきた六代目山口組は、水面下では、快進撃ともいえる活発な動きを見せているといえそうだ

(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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