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中山真由美「お片付けで人生を素敵に」

家の中の無駄なモノが“必ず1カ月で捨てきれる”ミンズゲーム?密かにブーム

文=中山真由美/整理収納アドバイザー

「いらないモノを捨てよう」と思い立っても、「やはりとっておこう」「何かに使うかもしれないし」と捨て損ねることって多いですよね。でもそういうモノが、必要なモノを探しづらくさせ、家をゴチャゴチャにしているんです。そんな方にお勧めな、溜めこんでしまった不要なモノを上手に手放せるお片付けゲームをご紹介します。

アメリカのSNSから生まれた「MINSGAME(ミンズゲーム)」

 このゲームはアメリカのSNSから始まったものです。最小限のモノだけで生活する「ミニマリスト」のブームをつくった男性2人が、うまくモノを処分できる方法として紹介したゲームです。ルールはとてもシンプル。

家の中の無駄なモノが“必ず1カ月で捨てきれる”ミンズゲーム?密かにブームの画像1

・必ず月の初めにスタートする

・1日目に1つ、2日目に2つ、3日目に3つと毎日捨てるモノを増やしていく

・毎日捨てたモノを写真に撮り、Instagramにアップする

・それを月末の31日まで続ける

 これだけです。最後まで実行できれば、合計496個のモノを捨てられます! 毎日捨てる個数が決まっていること、実行できなければそこでゲームオーバーになってしまうので、「なんとか捨てられるモノを見つける」ことになるのがポイント。これが、なかなかモノを手放せない人には、とてもよいきっかけになるのです。実際やってみて、私がもう一つルールを加えるなら、

・捨てるのは自分のものだけ

ということです。自分のものを徹底的に吟味して捨てることで、実は家族にも良い影響がありました。

「いつか使うと思うモノ」「持っているだけのモノ」から捨て始めるとよい

 すべての持ち物は、実は4つのカテゴリーに分類することができます。

(1)いつも使っているモノ(アクティブ)

(2)今は使っていないが、すぐ使えるように待機しているモノ(スタンバイ)

(3)持っているだけで、すぐに取り出せないモノ(プロパティ)

(4)処分を待っているモノ(スクラップ)

 どれから始めてもよいのですが、(3)は存在を忘れたまま収納を圧迫しているので、ここから処分していくのがお勧めです。私の初日はスマホの充電コード(断線しかけているけど、使えるので捨てられなかった)でした。そこから2日目は使っていないパスケースとバレッタ、と捨て始め、「意外に簡単! これなら1カ月いけそう」と思っていたのですが、15日目ともなると、(2)の待機しているモノで捨てるモノがなくなりました。

家の中の無駄なモノが“必ず1カ月で捨てきれる”ミンズゲーム?密かにブームの画像2

 そこで(3)の「持っているだけで、すぐに取り出せないモノ」に移行。ここを後回しにしていたのには理由がありました。(3)のアイテムは、収納の奥にしまい込まれていることが多いのです。だから奥から出すこと自体が面倒で、そのままになりがちです。

 ですがミンズゲームでは「捨てるモノを探さなくてはいけない」。このルールはしまい込んで見て見ぬふりをしていたモノを処分するには、素晴らしい効果を発揮します。ちなみに私の場合、仕事柄たくさんの収納グッズをキープしていました。これからも使うかもしれないけれど、いつ使うかはわからない…その最たるモノでしたが、捨てる数をクリアするために思い切って相当な数を捨てることに。そして実際捨ててみてもまったく困らなかったのです。ずっとキープしていただけの収納グッズを捨てられたのが、私にとって一番の収穫でした。

SNSで励ましてもらうから続けられる

 捨てるってとても孤独で辛い作業です。私も整理収納でお客様のお宅にお伺いすると、「一緒に確認してもらったから、捨てる気になれた」と言っていただくことも多いです。片付けを仕事にしているのに、私も途中で「もう無理、あと5つも捨てるモノなんかない」と挫折しそうになることもしばしばでした。

 そんな時には「Instagramにアップする」というルールが助けてくれます。「#minsgame」 をつけて画像をアップすれば、世界中のミンズゲーム中の人から「いいね」や励ましのコメントがつくのです。これにはかなり励まされました。17日目、「これ以上捨てられない!」と困っていた時、アメリカでミンズゲームをがんばっているお父さんに「いいね」をもらい、なんとか捨てきったことも。また、SNSに毎日アップすることには「途中でやめちゃったんだ」と思われたくないためにがんばる、というメリットもあるのです。

忙しいなら3日分、1週間分まとめてやってもいい

 仕事や家事をしながら、毎日決まった数の捨てるものを選別するのは手間がかかります。捨てたいのに、作業が面倒で挫折するのはもったいない!

 そこで私がやったのは「数日分まとめ捨て」です。例えば19日、20日、21日分なら、60個捨てるものを選別し、19個、20個、21個に分けて写真を撮り、それぞれの日にアップすればルールを守って、忙しい日の分をクリアできます。

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 これは、ゴミを出せる曜日が決まっている一軒家の方にも便利な方法です。私は超忙しい1週間があったので、前の週に7日分をまとめてやりました。これはたまたま子供が一人暮らしを始め、一部屋空いていたからこそできたのですが……。毎日やるのが苦手、という人にはとてもおすすめの方法です。

家族に、捨てるプロセスと捨てきった結果を見せる効果は大きい

 先ほど、自分のモノに限ってやったことで、家族にも良い変化があったとお話ししました。

 家族のものを一気にやれば効果的にモノを減らせるように思えます。ですが、なぜ自分のモノに限るほうがよかったのでしょう。

 これは、「悩んで捨てている姿が見える&ものが減ったことが目に見えてわかる」ということでした。私だけ496個も捨てたのですから、明らかに私のスペースがすっきりします。不思議なことに中がすっきりした収納スペースも、その周りの空気が変わります。捨てたらこうなるんだ、ということを家族に体感してもらえるので、自主的に「やってみよう」と思うきっかけにつながります。

 そして「苦労して捨てている姿」を見せたのにも、意外な効果がありました。23日目頃に捨てるモノを探している時に、パートナーに「また苦労して捨てるモノを探してるの?」と心配されたことがあったんです。

 苦労しながら捨てることをがんばっている姿を見てもらうのは、パートナーやお子さんに「僕のモノばかり捨てようとする」と文句を言われている方ほど、大きな効果があると思います。

 我が家では、捨てることが苦手なパートナーが自分のコレクションである楽器の数を見直し、そこの収納をやり直していました。数こそ減らなかったけれど、すっきり整理され、部屋がかなり広くなりました。

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 496個捨てたモノのなかには、家電などの大物から服、収納ケース、果てはスマホの中のアプリまで、本当にさまざまなモノがありましたが、その中で「捨てなければよかった」と思うものは、一つもありません。

 これは決まった数を捨てるというルールで捨て続けるうちに、自然とほかのもので代用できるモノ、もしかしての頻度が低いモノをどんどん見分けられるようになったことも大きいです。日々をすっきり暮らすために、ゲームで捨てるという新感覚でのお片付け、はじめてみませんか?

(文=中山真由美/整理収納アドバイザー)

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

【保有資格】
整理収納アドバイザー1級
整理収納アドバイザー2級認定講師
企業内整理収納マネージャー認定講師
ファイリングデザイナー1級
心理カウンセラー
生前整理アドバイザー準1級

【著書】
『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)
『増やす男と、捨てない女の片づけ術』(小学館)
『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ)
『幸せを呼ぶ ゆる片づけ習慣』(講談社)
『イラストでよくわかる かんたん片づけ術』(彩図社)
『50歳からのリセット整理術』(集英社)
『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社)
『散らからない仕組み』(主婦の友社)

HP:Ritta Stanza 運営事務局

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