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六代目山口組・髙山若頭の別宅が銃撃される…劣勢が伝えられる神戸山口組の反撃の狼煙か?

文=沖田臥竜/作家
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火炎瓶が投げ込まれた松葉会総本部

 ヤクザ業界では、親分の自宅を「本家」もしくは「本宅」と呼ぶことが多い。その慣わしからいえば、2月2日に三重県桑名市で発砲された住宅は、六代目山口組・髙山清司若頭宅の「別宅」とも呼ばれる場所になる。髙山若頭にとって、本拠地ではないが、頻繁に訪れる重要拠点といえるだろう。そんなキーポイントへの発砲事件は何を意味するのか?

 六代目山口組分裂後、3つに分かれた山口組による“戦況”を一気に動かしたのは、昨年10月の髙山若頭の出所といえるだろう。六代目山口組内への信賞必罰人事、神戸山口組への攻撃などを断行し、任侠山口組を改称させるまでに追い込んだとされる髙山若頭は業界内にあって、抜きんでているほどの影響力を持つ存在であることが証明された。

 また、1月下旬に関東圏で立て続けに起きた以下の事件についても、不協和音が漂うなかで、髙山若頭が上京すると一気に沈静化したとさえいわれていた。

 1月24日に群馬県内で、六代目山口組系傘下組員が射殺され、1月25日には台東区にある松葉会総本部に火炎瓶が投擲された。いずれも犯人は特定されていないが、群馬県内の射殺事件では、その背後関係から地元勢力の犯行ではないかと噂され、松葉会総本部への火炎瓶投擲は、1月17日に起きた松葉会系組員による六代目山口組二次団体本部へのダンプ特攻に対する報復という見方があった。いずれも事態の悪化が危惧されたが、そんななかで髙山若頭が上京し、事件に関与したと思しき組織の上部団体を訪問したことで、不穏な空気を払拭してみせたというのである。

「髙山若頭による2団体への訪問はあくまで、六代目山口組・司忍組長の誕生日祝いに対する返礼や、六代目山口組総本部が使用を禁止されていたために、髙山若頭から親睦団体を訪問したことが理由といわれている。直接的に、2つの事件についてのなんらかの話し合いなどではなかったようだ。だが、髙山若頭が自ら足を運んだことで、懸念されていたさらなる事態の悪化はなくなったのではないか」(捜査関係者)

 そうした矢先に、三重県桑名市にある髙山若頭の別宅が銃撃されたのだ。これは、髙山若頭の復帰後に劣勢と見られていた神戸山口組サイドからの「まだ諦めたわけではない」との意思を示す行為ではないかとも考えられたのであった。なぜなら、逮捕された容疑者が、現役組員ではないものの、神戸山口組系に近い関係者だと見られるからだ。となると、今度は六代目山口組サイド側による報復が考えられるのではないか。

 だが、ある業界関係者は、それについてこのような見解を示している。

「確かに抗争再燃のきっかけになる恐れはある。だが、必ずしも六代目サイドがすぐに報復しなければならない状況かといえば、そうではないのではないか。すでに桑名の別宅は警戒地域に入っており、髙山若頭は拠点を違う場所に移していたという話だ。本気で髙山若頭を狙いにきた犯行とは思えず、そう考えると、すぐに抗争が激化する可能性は高くないと思われる。ただ、神戸山口組サイドが徹底抗戦の構えをみせたともいえるので、分裂騒動の終結がそう簡単でないことが、あらためてわかった」

 いずれにせよ、六代目山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団に指定された後の初めての事件が、髙山若頭の別宅の銃撃事件となり、逮捕者を出すことになった。 今後、ますます当局の締め付けが厳しくなる可能性がある一方、分裂騒動は緊迫した状態に突入しているのは間違いないだろう。

(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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