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木下隆之「クルマ激辛定食」

EV一辺倒の今、魅力的なガソリン車が続々登場している…特にBMW傘下「ミニJCW」が圧巻

文=木下隆之/レーシングドライバー
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ミニJCW

 自動車業界の世界の潮流を見れば、時代はEV(電気自動車)一辺倒であるように思う。自動車メーカーごとに出荷台数を加味した平均燃費で規制する「CAFE法」や、一定数のEVを販売しなければならない米カリフォルニア州の「ZEV規制」などが取り沙汰されている。ガソリンモデルを売るには、それを上回る勢いでEVに力を注がなければならなくなっているのだ。そのため、自動車メーカーは、EV車の開発や販売に力を入れざるを得ない。

 では、ガソリンエンジンは息絶えるのか――。そんな不安がつきまとう。だが安心していただきたい。鼻息の荒いガソリン車が次々と誕生しているのである。

 EV化が賑やかな一方で、ガソリンエンジンの魅力を声高にアピールするモデルも少なくない。5リッターだ、6リッターだ、500馬力だ、600馬力だと、腰を抜かしそうになるほどのスーパーカーが次々と生み出されている。まるで、内燃機関の終焉を惜しむかのように、速さに貪欲なスーパースポーツカーが誕生しているのも時代の潮流のひとつなのである。

 その流れは、コンパクトモデルにも及んでいる。これまで積み重ねてきた内燃機関の技術を余すことなく注ぎ込み、目の覚めるような小排気量モデルにも期待が膨らんでいるのだ。

 メルセデスが開発し世間をアッと言わせた「AMG A35 4マチック」などは、その代表作だ。2リッターで421psのとてつもないパワーを押し込んだモデルが話題をさらっている。

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 今回紹介する「ミニJCW」も、そのひとつだ。「JCW」とは、「ジョン・クーパー・ワークス」の略である。1946年にチャールズ・クーパーとその息子であるジョンが、英国の片田舎に起こした小さなチューニングガレージがそのルーツ。その後、2人がこしらえたチューニングモデルは、とびきりの速さを披露、その活躍が世界の目に留まり、ミニとの関係を築いていく。1961年に誕生した「ミニクーパー」は有名だ。その関係は今も続き、2001年にBMW傘下に組み入れられ、安定した経営環境になった。

 実はこのミニJCWには、4つのモデルがある。この4台は、どこからどう眺めてもミニであることが明白なエクステリアを持ちながら、キャラクターは微妙に異なるのだ。「ミニJCW」「ミニJCWコンバーチブル」「ミニJCWクラブマン」「ミニJCWクロスオーバー」というラインナップ。ミニJCWがいわばベースモデルで、そのルーフを取り去ったのがコンバーチブル、テールゲートを備えたバンタイプがクラブマン、そして車高の高いSUVがクロスオーバーという布陣だ。

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 特徴的なのは、ミニJCWとコンバーチブルが231psの直列4気筒エンジンを搭載するのに対して、クラブマンとクロスオーバーはなんと306psのハイパワーエンジンを搭載するのである。その速さはなかなか刺激的で、それでいて胸のすくような走りを披露する。タイトなワインディングでこそ、イキイキと駆け回るのである。環境対策が叫ばれていることを無視するように、走りに特化しているのだ。

 ちなみに、ミニシリーズにはPHEV(プラグインハイブリッドカー)の環境モデルもラインナップする。CAFE法やZEV規制にもきっちり備えているわけだ。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

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