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片田珠美「精神科女医のたわごと」

眞子さま、「ほれこみ」状態で結婚の意思強まる…小室圭さん「結婚の辞退はあり得ない」

文=片田珠美/精神科医
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ご婚約内定会見時の眞子さま(右)と小室圭さん(左)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 宮内庁は2018年2月6日、秋篠宮家の長女、眞子さまと小室圭さんの「結婚の延期」を文書で発表した。それから今日でちょうど2年である。昨年11月、秋篠宮さまは誕生日会見で「何らかのことは発表する必要があると私は思っております」とおっしゃったが、本日(2月6日)の時点でとくに発表はないようだ。

 本日発売の「女性セブン」(2月20日号/小学館)によれば、眞子さまは「100%結婚します。どうしてだめなのでしょうか」というお気持ちらしい。小室さんの母親の金銭トラブルや父親と祖父母の自殺などのさまざまな情報が流れており、眞子さまの結婚を心配する声があふれている現状で、なぜこのようなお気持ちになられるのだろうか。

「ほれこみ」

 まず、眞子さまは「ほれこみ」の状態と考えられる。「ほれこみ」とは、フロイトによれば対象の過大評価である。しばしば恋愛対象を理想化して、欠点が見えなくなる。「あばたもえくぼ」という言葉があるが、まさにその状態だろう(「集団心理学と自我の分析」)。

「ほれこみ」の状態に陥ると、場合によっては無批判になり、相手に従属するようになる。その点では催眠術と似ている。恋愛の場合は恋愛対象、催眠術の場合は催眠術師に従属するわけである。

 こういう状態に陥りやすいのは世間知らずで純真な人だが、眞子さまはその典型のように私の目には映る。正真正銘の“深窓の令嬢”であるうえ、純真な心を持ち続けていたいというお気持ちが強いからだ。

 それを象徴するのが、今年1月の「歌会始の儀」で詠まれた「望月に月の兎が棲まふかと思ふ心を持ちつぎゆかな」という歌である。ストレートに解釈すれば、「月に兎が棲んでいると信じる純真な心を持ち続けたい」という思いが読み取れるが、うがった見方をすれば、

「小室さんは週刊誌でいろいろ書かれており、結婚に反対する人もいるが、それでも私は信じ続けたい」という一途な思いを詠まれたという解釈もできる。

 いずれにせよ、純真な心を持ち続けたいとか、信じ続けたいとか思う人は、「ほれこみ」の状態になりやすい。恋愛対象の欠点を指摘する人が周囲にいても、本人は聞く耳を持たず、批判のまなざしも向けようとしないのだから、当然だろう。

「Pity is akin to love(可哀想だたほれたってことよ)」

 こうした「ほれこみ」の状態に拍車をかけているのが、「Pity is akin to love」の心理ではないか。この言葉は、直訳すると「あわれみは恋の始まり」だが、夏目漱石が『三四郎』の中で引用し、「可哀想だたほれたってことよ」と俗っぽく訳して、有名になった。

 この心理が眞子さまの一途な恋心に少なからず混じっている可能性が高い。日本一の名家で何不自由なくお育ちになった眞子さまだからこそ、不遇な境遇で育った小室さんへのあわれみが強く、それを恋心と混同しておられるように見受けられる。しかも、この種の恋心は、小室さんへのバッシングが激しくなるほど強まる。

小室圭さんは<例外者>

 2年間結婚を延期したのは、いずれ小室家の側から結婚の辞退を申し出るのではないかという思惑が宮内庁と秋篠宮ご夫妻にあったからかもしれない。だが、その可能性は今後もきわめて低いと私は思う。なぜかというと、小室さんが<例外者>だからである。

<例外者>とは、フロイトによれば自分には例外的な特権を要求する権利があるという思いが確信にまで強まっているタイプである(「精神分析の作業で確認された二、三の性格類型」)。

<例外者>は、自分には責任のないことで「もう十分に苦しんできたし、不自由な思いをしてきた」と思っている。そのため、「不公正に不利益をこうむったのだから、自分には特権が与えられてしかるべきだ」と考え、これまで苦労してきた分、今後の人生において損害賠償を要求する権利があると思い込む。

 何を「不公正」と感じるかは人それぞれである。容姿に恵まれなかった、貧困家庭に生まれた、親に愛されなかった、虐待を受けた……など、本人が不利益をこうむったと感じ、運命を恨む権利があると考えれば、それが自分は<例外者>だという思い込みにつながりやすい。

 小室さんの場合は、やはり父親の自殺だろう。もし父親が自殺していたという報道が事実であれば、小室さんには責任のないことだが、それによって受けた衝撃も、その後母親と息子が背負った苦労も、はかりしれない。その結果、「不利益をこうむったのだから、あらゆる損害賠償を求める権利を持っている」と思い込むようになったとしても不思議ではない。

 問題は、<例外者>がしばしば特権を要求しても許されると確信していることだ。いわば裏返しの特権意識が強いわけで、小室さん母子が、母親の元婚約者が用立ててくれたお金を婚約解消後も「贈与」とみなし、返済の義務などないと主張したのも、<例外者>特有の裏返しの特権意識によるのではないか。

 このような裏返しの特権意識ゆえに、小室さんは、眞子さまとの結婚によって受け取れる「一時金」も、これまでの人生の損害賠償請求の結果として当然得られるはずとみなしている可能性が高い。したがって、自分から結婚の辞退を申し出ることなどあり得ないだろう。

(文=片田珠美/精神科医)

参考文献

ジークムント・フロイト「集団心理学と自我の分析」(小此木啓吾約『フロイト著作集第六巻』人文書院)

ジークムント・フロイト「精神分析の作業で確認された二、三の性格類型」(中山元訳『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの 』光文社古典新訳文庫)

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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