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レオパレス経営危機、逆ざや拡大ならオーナーへの賃料支払い停止の懸念…現預金残額に注視

文=編集部
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 20年3月期の連結業績予想を下方修正。売上高は期初予想の5022億円から4473億円(前期比11%減)に引き下げた。最終損益は1億円の黒字予想が一転して304億円の赤字(19年3月期は686億円の赤字)と2期連続の大幅赤字となる。

 入居率の低下は資金繰りに影響する。19年9月末の現預金は688億円。1カ月に最低必要となる資金は、アパートのオーナーへの支払いや販管費で300億円程度とされる。逆ざやが続くと、さらに現預金を取り崩さざるを得なくなる。

 オーナーへ支払う賃料を確保するため資産の売却を進めてきた。19年10月にはホテル3棟を約160億円で売却した。国内ホテルで残っているのは築30年以上の1棟だけ。グアムのリゾートホテルは大規模で、買い手はなかなか見つからないとみられている。条件のよい物件から売却してきた賃貸用不動産の簿価は、19年3月末の170億円から9月末に80億円まで目減りした。残った物件で高く売れるものはほとんどない。売却可能な物件が底をついてきたため、逆ざやを解消できなければ、オーナーへの支払いが止まるという深刻な事態に陥った。

 全国で同一のサービスのアパートを提供するレオパレスは法人契約が多い。春の転勤シーズンが書き入れ時だ。3月に「入居率85%の回復」を期待しているのは、このためだ。入居率は季節的に3月がピークで、その後は下がる傾向にある。月々の入居率が80%のボーダーラインを上回ったか、下回ったかでレオパレスの経営状態は判断できる。

 6月の定時株主総会で社外取締役を過半数とする方針だったが、臨時株主総会に前倒しし、社外取締役を全体の半分を超える7人にして、企業統治の強化につなげたい考えだ。レノ以外の株主が、会社側が提案している2人の社外取締役の選任に、どのような態度を示すのか。2月27日の結果が注目される。

 村上氏は現在、東芝機械と対立している。TOB(株式公開買い付け)をめぐる東芝機械の買収防衛策の発動に関して、防衛策の是非を問う裁判に発展する可能性がある。「東芝機械に当面、専念することになるのでは」と市場関係者は指摘する。これが、レオパレスでの株主提案の軌道修正とどう関係しているのかは不明だ。

 レオパレスとレノは、束の間の休戦に入ったが、レオパレスの事業立て直しについては先行き“視界ゼロ”のままである。

(文=編集部)

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