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「バルサン」で有名だった中外製薬、なぜ売上2.9倍に急成長?時価総額は武田に肉薄

文=編集部
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ヘムライブラ」の販売が好調で、海外での販売を担うロシュから受け取るロイヤルティーなどの収入が伸びる。ロイヤルティーなどの収入は64%増の1600億円の見通しだ。ロイヤルティーなどの収入はそのまま利益に直結するから、国内の売上が薬価改定や後発薬の影響で減るのを十分に補える。

 好決算で、株価は5桁に跳ね上がった。中外製薬の1月31日の株価は1万1365円(900円高)と上場来の最高値を更新した。終値(1万1265円、800円高)を基準とした株式時価総額は6兆3048億円。第一三共の5兆2757億円を上回る。首位の武田薬品工業の6兆6632億円に迫る。

 中外株はヘムライブラ効果で大化けした。20年7月に1株を3株に分割する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を最上位の「オーバーウエイト」とし、目標株価を7300円から12500円に引き上げた。

 好業績を花道に永山会長が経営から退く。永山会長の盟友であるロシュのフランツ・フーマー会長もすでに経営から退いている。トップ同士の個人的つながりは途切れることになる。現在、ロシュ(ロシュ・ホールディング・リミテッド名義)は、議決権ベースで61.24%の中外株を保有している(19年12月末時点)。

 14年8月、「ロシュが約1兆円を投じて中外を完全子会社にする」と米通信社が報じたことがある。この“スクープ”は幻で終わったが、火のないところに煙はたたない。市場関係者には「ありそうな話」として記憶されている。

 親子上場の解消は時代の流れである。ロシュが中外製薬を完全子会社化に踏み切っても不思議はない。その場合、高騰を続ける中外製薬の株価がネックとなる。14年当時の1兆円の比ではない。残り4割の株式を市場から取得するのに2兆円以上が必要となる。

(文=編集部)

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