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木村誠「20年代、大学新時代」

大学入試、英語民間試験は延期ではなく中止すべき!文部科学省の現実離れした格差解消策

文=木村誠/教育ジャーナリスト
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大学入試で英語の「聞く・話す」重視は見当外れ

 貿易実務などグローバルに活躍しているビジネスパーソンに聞くと、最近は海外とのやり取りの多くはメールだという。メールは、読む、書くのが主体だ。その意味では、4技能のうち「聞く・話す」を重視するあまり、入試に組み入れて高校や受験生の学習の動機付けをさせようという狙いは、現実には見当外れだ。

 大学入学後の初年次教育において、標準科目として大学教育にふさわしい英語4技能を身につけさせるカリキュラムの共通化のほうが現実的だ。大学に入れば、学内には海外からの留学生や外国人教官も多い。本人が海外留学を希望する機会も生まれる。外国人観光客と接するアルバイトも多くなる。大学生活で聞く・話す能力を身につけなくては、という心理的動機付けは飛躍的に高まる。

 無理をして、大学入試に聞く・話す英語能力を組み込む必要はないのではないだろうか。むしろ、現状の読解力と英作文の力をしっかり身につけさせる高校学習のほうが、メールでのコミュニケーション向きで合理的である。

(文=木村誠/教育ジャーナリスト)

●木村誠(きむら・まこと)
早稲田大学政経学部新聞学科卒業、学研勤務を経てフリー。近著に『「地方国立大学」の時代–2020年に何が起こるのか』(中公ラクレ)。他に『大学大崩壊』『大学大倒産時代』(ともに朝日新書)など。

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