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藤井泰輔「あなたの生活をサポートするお金のはなし」

かんぽ不正どころか、みんな金融機関には痛い目に遭っている…“無料”に踊らされ結局は損

文=藤井泰輔/ファイナンシャル・アソシエイツ代表
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知識を金融リテラシーまで高めるには、販売者が提供する情報をそのまま知識として置き換えるだけでは心もとない。

 例えば、生命保険には、掛け捨てと貯蓄型の2種類があるというのは、よく言われることですが、こうした単純な知識だけでは、その金融商品の本質は見極められず、掛け捨ては損で、貯蓄型のほうが得という短絡的な結論を導きがちなのです。

 しかし、実際は、保険はその商品性からしてすべて掛け捨てであるということと、貯蓄型と言われるのは、掛け捨てと積立が合わさっただけの商品であることを知っていれば、自ずと、今の超低金利時代に今後何十年も超低金利で積立をすることが得かどうかの判断は容易につくはずです。

 かんぽ生命の問題しかり、外貨建保険の問題しかり、「名の知れた販売者を信じる能力(性癖)」は、金融リテラシーとはまったく相容れない能力なのです。販売者側から提供される情報や知識は、商品を売るために都合の良いものであることがほとんどです。販売手数料やコストなど売る側にとって都合の悪い情報を声高にいうことは決してしないのです。だから、その金融商品の都合の悪い部分をしっかりと認識した上で購入を検討することが必要です。

 そんなの当たり前だと思う人もいるかもしれませんが、実際にはそうなっていないのが現実です。生命保険文化センターと組織があります。そこでは、「公正・中立な立場で生活設計と生命保険に関する情報を提供しています」ということになっていますが、私から見ると、販売者の都合が色濃くにじむ情報も少なくなく、金融商品では、「公正・中立」という言葉には特に注意が必要です。

 自分にとってどういうお金の備えが必要なのか、そのための手段は、貯金、保険、投資信託などの投資商品なのかをきちんと判断する能力こそが、金融リテラシーなのです。商品パンフレットを読み漁ってそこからの知識だけを積み上げてもあまり意味はありません。増えたら嬉しいけど、減っては困るお金を、金融商品に廻すのは、よくよく考えてみる必要があるのです。

 次回は、ぜひ知っておいてほしい金融リテラシーを上げる具体的な知識をいくつか紹介します。

(文=藤井泰輔/ファイナンシャル・アソシエイツ代表)

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